夏競馬の魅力の一つとして3歳馬と古馬とのぶつかり合いというのがあります。秋の3歳戦に向けて掘り出し物が見つかる可能性もあるため、古馬相手に奮闘している3歳馬は注目しておきたいところです。マンハッタンカフェなども、夏の北海道の条件戦で古馬を相手取り連勝したところから秋の飛躍につなげました。特に洋芝で古馬相手に好勝負を演じることができるというのは馬体の仕上がりも良好ということで、秋以降の馬券検討からは欠かせない存在となるのかもしれません。
そういった意味で注目したいのが今週日曜の函館競馬場で行われる北海ハンデキャップに出走する3歳馬ジェシーです。父はエイシンフラッシュ、母の父はトニービンということで東京競馬場の似合いそうな血統ですが、デビュー戦以降は右回りを中心に使われています。
栗東・中内田厩舎の管理馬で、主戦がまだ固定されておらず、今回騎乗となる藤岡佑介騎手としては皐月賞で2着に導いたサンリヴァルが戦線離脱し、秋の3歳戦のパートナー不在と言える現状では、新たなパートナー獲得のためにもここで一つ印象に残す戦績を手に入れたいところでしょう。
デビューから一貫して2000m以上を使われてきておりクラシックを意識していることを伺わせますが、今の所2000mでしか勝利しておらず、今回の芝2600mという舞台は相手が古馬であるということ以上に壁となり立ちはだかるのかもしれません。だからこそ、今回の条件で好勝負ができれば菊花賞に出走した暁にはダークホースとして期待ができるというものです。
ダービー馬ワグネリアンを始めとして、菊花賞には向かわない春の活躍馬たちも多いため、賞金加算に成功すればトライアルに出ずとも本番まで出られる可能性もあります。
未だ2勝馬ですが掲示板を外していない安定感もあり、毎回上位人気に支持されています。また、逃げという標的にされやすい脚質での成績というのも評価出来るポイントです。同世代からはホリデーモードも今年好調の丸山騎手と共に出走してきます。3歳馬がこの条件で古馬相手にどこまで通用するのか、ぜひご注目ください。