中山競馬の土曜メインはマイルのハンデ重賞「ダービー卿チャレンジトロフィー」が開催。紛れが発生しやすい条件ということで波乱決着もしばしば見られる一戦で、過去10年間の結果を見ても1番人気が1勝のみで勝率1割、3着以内にさえ3頭のみと1番人気が大不振。今年も抜けた存在はおらず、混戦ムードが漂っています。
伏兵の激走も大いにあり得る一戦ということで、今回最大の狙い目として注目したいのがロードカナロア産駒の6歳牡馬のタイムトゥヘヴンです。
2022年のダービー卿チャレンジTの覇者であり、以降は勝ち星に恵まれず、リステッドで掲示板に乗るのが精一杯といった具合に近走は結果を出せていません。ただ、今年初戦の京都金杯では13番人気ながら最後は大外から唯一伸びて0秒7差の7着。続く前走の中山記念でも3~4コーナーの手応えは普段より良く見えて、G1馬のソールオリエンスとは0秒3差の6着に善戦。後方からの展開待ちというスタイルが基本となる馬ですが、近戦はいずれも後方勢に展開が向かない中でも脚を伸ばすことができており、復調気配を十分に見せてきています。
展開の手助けがあればさらに信頼度が上がるが、今年は持続力がある先行馬が多く揃っている印象があり、ペースが流れて前が崩れる展開となる可能性は十分。昨年の9着もスローペースで展開が向かなかっただけと考えれば、展開が向きそうな今年は勝ち負けになるでしょう。
母の桜花賞馬キストゥヘヴンは桜花賞を勝利した後スランプに陥り、中山マイルの京成杯オータムハンデで2年4か月ぶりに勝利した経歴があり、スランプを打破できる血は受け継いでいるはず。何が起こっても不思議はない混戦レースは、タイムトゥヘヴンの完全復活も十分に期待できるでしょう。