中山競馬の土曜メインは、NHKマイルCのトライアル「ニュージーランドトロフィー」が開催。東京マイルのNHKマイルCへは直結しにくい印象があった同レースですが、路線の多様化による影響もあってか昨年2着のウンブライルや一昨年2着のマテンロウオリオンと共にNHKマイルでも2着に好走しており、重要度は高まってきています。
今年も様々な路線の活躍馬が揃っており、予想のし甲斐があるレースとなっています。そんな中でもとくに注目しているのが、エイシンヒカリ産駒のエンヤラヴフェイスです。
昨年11月に行われたデイリー杯2歳Sでは、朝日杯FSの覇者ジャンタルマンタルの2着に好走。もともと中京マイルのデビュー戦で5馬身差の圧勝で勝ち上がっており、早くから素質の高さは見せていた馬でした。
続く朝日杯FSでは13着に大敗し、今年初戦の共同通信杯では9着、前走のファルコンSでは8着と苦戦していますが、朝日杯は外々回した上に直線で他馬に寄られる不利で度外視、共同通信杯は超スローペースに泣かされ、ファルコンSも流れて展開は向いたものの、開催3日目で内有利な中かなり外をまわっていたため伸びきれずと、どれもしっかりと敗因があります。
前走のファルコンSから着用しているブリンカーも利いてそうで、後方での折り合いはスムーズ。プラス要素は大きいと見るなら着用2戦目で実績のある右回りマイル戦に戻るここはパフォーマンスも上がってくる可能性は高いはずです。
唯一の不安は“揉まれた時”。共同通信杯では他馬に並ばれて走る気を無くしているようなところも見られたので、気難しさがある馬という印象を受けます。外を回っているのは自分よりも外に馬がいると怯んでしまうところがあるからでしょう。今の中山はBコースにかわってまだ内前有利という印象はありますが、最終週を飾る皐月賞の前週ということで、もう外も伸びてくる頃。注目が付く馬ではありますが、今回はようやく条件が揃いそうな気配です。
本来期待値は高くて良い素質馬ですが、近戦の噛み合わない競馬で人気を落とすなら、今回は絶好の狙い目となりそうです。