今週のメイクデビュー函館でブランボヌールの半妹アフランシールがデビュー予定となっています。父はブランボヌールのディープインパクトからハーツクライに変わり、母の父はサクラバクシンオー、母ルシュクルの半弟にはダコールといった血統背景となっています。
母の父サクラバクシンオーと言えば、その筆頭はやはりキタサンブラックとなるでしょう。現役時代のサクラバクシンオーを知っているファンからすると、春の天皇賞を連覇してしまうような子孫が、こんな近くの血統から生まれてくるとは想像もしていなかったことではないでしょうか。そんな、思いがけない結果を出していくことこそが、競馬の面白みとも言えます。
とは言えサクラバクシンオーの産駒が中長距離向けというわけではなく、距離適性を引き継いだ産駒も当然出てきます。キタサンブラックは父がディープインパクトの全兄ブラックタイドということで、父系の能力が花開いた結果と言えるかもしれません。アフランシールは果たして父の適性を受け継ぐのか、姉同様に短距離適性を色濃く出すのでしょうか。
父ハーツクライというのも、距離適性を掴みにくくさせる要因かもしれません。代表産駒と言えば今年種牡馬として産駒デビューを果たした“世界一”のジャスタウェイを筆頭に、ダービー馬ワンアンドオンリー、ジャパンカップ勝ち馬シュヴァルグランなど中長距離に活躍馬は目立ちますが、それ以外にも目を向けると幅広い距離に対応した産駒を出しています。
デビュー戦は姉の主戦でもあった岩田騎手を想定して挑みます。ブランボヌールはマイル以下を得意とした生粋のスプリンターでしたが、アフランシールは牡馬相手の1800mを選択してきました。
出走予定馬で注目を集めそうなのは藤沢厩舎からルメール騎手騎乗で伯父にキョウトシチーを持つ、エンパイアメーカー産駒のロマンティコや、仕上がりの早さにも定評のあるダイワメジャー産駒でダローネガの全弟になるディキシーナイトあたりとなりそうです。いずれも牡馬となりますが、果たして牝馬がどこまでやれるのか、ぜひご注目ください。