函館競馬の日曜メインは北海道シリーズの名物ハンデ重賞「函館記念」が開催。秋の飛躍や賞金を狙って短距離路線意外からも多くの有力馬が参戦してくる難解なハンデ戦だ。
そんな中で注目しているのは、前走の大阪杯・16着から巻き返しを狙うリカンカブールだ。
前走の大阪杯は16頭立ての16着と最下位に敗れたが、ゲート裏で入れ込んでおり、鞍上の津村騎手も「初めての大歓声に馬が高ぶってしまい、パニックになっていました」とレース前から消耗してしまっていたと指摘。3コーナーあたりからすでに手応えは怪しく、外枠スタートからで取れる選択肢も少なく、不本意な展開となってしまった。
今回は3枠6番と内目の枠を引けており、内で溜めるかたちが理想の同馬にとっては好条件。昨年秋は行き脚付かずの追い込み競馬が目立っていたが、今年は前目からの競馬を展開しており、先行力もある馬だ。3歳時には京都新聞杯で先行して4着、今年の中山金杯も好位から抜け出して1着と、前目から強い競馬を展開している。全5勝を芝2000mの小回り・内回りコースであげている小回り巧者で、今回の枠なら前目からスムーズに立ち回って好勝負に持ち込める可能性は高そうだ。
昨年春には不良馬場の中山2000mで行われた館山特別を差し切っており、馬場を問わずしっかりとした末脚が使えるタイプでもある。函館は今回が初となるが、最終週のタフな馬場はパワー系の同馬にとってはもってこいの舞台だろう。
枠、脚質、馬場やコース形態などリカンカブール向きの条件が揃っており、メンバー弱化で見直せるここは激走も十分に期待できよう。重賞馬の割に前評判は低めで、妙味もたっぷりとありそうだ。魅力十分な狙い目の一頭と見て、ここは有力視したい。