夏の新潟競馬の名物レース「アイビスサマーダッシュ」がいよいよ開催。近年は波乱決着も目立っており、伏兵の台頭にも十分警戒しておきたい。
過去10年で8枠が「4-2-1-17」と圧倒的好成績を収めており、8枠に入った馬は問答無用で有力視できる一戦でもある。今年8枠に入った馬の中で警戒しておきたいのは、北九州記念・8着から参戦するディヴィナシオンだ。
前走の北九州記念は最内スタートからも相変わらず出脚は遅く、序盤は最後方から追走。最内からロスなく進めていくが、4コーナーでは馬群でスムーズさを欠き、直線も前がずっと壁で抜けられずに見せ場なく11着に沈んだ。コースが潰されてなければ順位が上がっていたことは間違いないだろう。
さらに注目したいのは2走前の韋駄天S。初の1000mで序盤は11番手と後方だったが、上がり3F最速32秒2の脚で勝ち馬と0秒3差の5着に食い込んだ。5枠スタートから徐々に外ラチへ向かっていき、ラチ沿いから良い脚で追い上げていった。見どころは十分に見せており、ゴール手前で立ち上がるほどの不利も受けていた。スムーズなら圏内もあっただろう。千直の適性があることは十分に示しており、舞台適性については問題なし。
もともと京都で32秒台の脚が使える瞬発力を持ち合わせている馬で、上がりの出せる馬が好走傾向にある同レースにおいてはやはり無視できない。前走のように詰まることが無ければ勝ち負けだろう。
とにかく窮屈な追い方をしないことが先決だが、8枠16番と外枠を引いているので、前走の二の舞いは避けてもらいたい。今回は逃げ先行タイプが多いため、ハイペース前潰れパターンも十分に想定できる。陣営側もいつもより前のポジションで運びたいとコメントしており、開幕週の馬場ならスムーズに出していけるはずだ。
不振にあえいでいる近走の結果からも、前評判は低め。外枠に入ったことで多少人気は集めそうだが、馬券的な妙味も十分ある1頭となりそうだ。絶好の狙い目として有力視しておきたい。