日曜の中京メインはサマースプリントシリーズの最終戦「セントウルステークス」が開催。モズメイメイやピューロマジックにはまだチャンスが残っており、シリーズ王者の称号を手にできるか注目だ。それだけではなく秋の大舞台となるスプリンターズSへの切符もかかっており、例年ハイレベルな戦いが繰り広げられる。
今年注目しているのは、キタサンブラック産駒の5歳牝馬ミッキーハーモニーだ。前々走の函館で行われたTVh賞を快勝しオープン入りを果たすと、前走のUHB賞では7着に敗退。今年はG1馬が3頭、重賞勝ち馬や重賞で上位に食い込んだことのある実力馬が多数揃っており、重賞初出走となるミッキーハーモニーは、実績面ではかなり劣る立場と言ってよい。
それでも同馬を無視できないのは末脚の素質の高さがあるからだ。デビューから13戦を経て、ラスト3ハロンのタイムではほとんどのレースで上位3着以内に入っている。さらに、ほとんどのレースで大外を豪快に回って追い込んできており、展開が向けば一気に突き抜けるだけの脚力を持っている。今回はフルゲートの18頭立てだが、北海道の小回りコースである札幌や函館に比べて中京は広く、直線も長いため、終わってみればここはミッキーハーモニーにとってベスト舞台だったということになっても何ら不思議ではない。
左回りがどうかという懸念はあるが、極端にマイナスに働くほど影響がなければやはり直線部分のアドバンテージが効いて最後は勝ち負けを演じてくれるのではなかろうか。
数々の重賞馬を輩出しているキタサンブラック産駒の中でも珍しい短距離馬だが、名馬イクイノックスを輩出したキタサンブラックの血統から、短距離でも強い馬が出てくることは十分考えられる。ここからの飛躍も期待して、ミッキーハーモニーを有力視してみたい。