中山でのマツリダゴッホに代表されるように特定のコースで抜けた戦績を残す「巧者」と呼ばれる馬がいます。先週のアイビスサマーダッシュで優勝したダイメイプリンセスも戦績を見ると新潟直線コースでのパフォーマンスには驚かされるものがあります。特異な舞台であれば前走の調子など気にせずとも結果につなげることができる馬というのは、他の競馬場で人気をかぶっている時に逆に軽視するといった戦術を取ることもできるため、馬券を購入する立場からすると予想の立てやすいありがたい存在でもあります。

今回はそういった馬の対局にいる「コース距離問わず結果に繋げ、毎回人気になってしまう」馬、土曜新潟メインレースの越後ステークスへ出走予定のレイダーをご紹介いたします。父ゴールドアリュールの適性通り、これまでダートを走り4勝を挙げていますが、函館で1000、1700、東京で1300、中京で1400と、バラバラのコースで勝利してきています。

地道にステップアップを続け、今回初めて準オープンへの挑戦となります。普通心配になる初めてのコースへの出走ですが、こういった戦績の馬なので慣れないコースでもナーバスになるということおもないでしょう。そして鞍上も固定されておらず、藤岡康太騎手がここ3戦全勝で乗っていたので晴れて主戦の座を勝ち取ったかに見えましたが、今回はデビュー戦ぶりに石橋脩騎手が騎乗することとなりました。

相手関係は2連勝でここへ挑むアンティノウスやオールドベイリー、オープンから降級してきたストロングトリトン、久々にダートへ戻って変わり身のありそうなヨンカーなど、フルゲート15頭に対し20頭以上の登録があり、一筋縄ではいかなさそうなメンバーが揃いました。頭数も揃ったハンデ戦ということで見応えのあるレースが期待できそうですが、夏は「格より調子」ともよく言います。条件戦で格というのも然程差はないかもしれませんが、調子で言えば三連勝で臨むレイダーが最も勢いに乗っているのではないでしょうか。