今週の共同通信杯(G3)は、ハートレーとスマートオーディンの2強対決が騒がれているが、個人的に3番手争いの一角に加わってくれないかなと期待しているのが、リスペクトアースである。戦績を見ると現在2戦1勝・2着1回という成績。

昨年の東京の新馬戦で逃げ切り勝ちをおさめると、その後は関西に運んで、京都2歳ステークス(G3)に出走して、2着に逃げ粘るという結果を残している。初の輸送に、初の重賞と、初物尽くしの中での2着は立派である。

正直、前走の京都2歳ステークスは今年の超ハイレベルな牡馬クラシック戦線の中ではレベルは1枚落ちると現時点ではみている。通常の年なら、もう少し注目されていてもおかしくないのだが、如何せん、今年は化け物候補が多すぎて、勝ったドレッドノータスも2着のリスペクトアースも良いレースをしてはいるが、それが霞んでしまっているぐらいである。

リスペクトアースのセールスポイントに、折り合いと、並んでからの勝負根性がある。過去2戦とも、先手を取るために多少押して出ているが、その後は鞍上の意志を理解して、すんなりと折り合いがつくため、スタミナを温存しながらの逃げが可能で、直線に入っても中々しぶとく粘る馬だ。

前走も、札幌2歳ステークス(G3)の覇者・アドマイヤエイカンが後ろから迫ってくると、そこから脅威の粘り込み。勝ったドレッドノータスと併せ馬状態の叩き合いとなっても簡単には引き下がらなかった。

そして、今週の共同通信杯では逃げ馬がリスペクトアースぐらいである。有力馬2頭は、中団～後方からレースを進めるタイプだけに、道中で、お互いが意識しあつて、前に対する注意が薄れかけた時に、チャンスは十分にあると感じている。

京都2歳ステークス以来、リスペクトアース自身が、どれくらい成長しているかも確認してみたい今週の共同通信杯である。