東京競馬の土曜メインは2歳G3「京王杯2歳S」が開催。阪神ジュベナイルフィリーズや朝日杯フューチュリティステークス、さらにその先のクラシック戦線を目指す若駒たちがここで激突する。
今年は14頭が出走予定で、その中でも注目すべきはタワーオブロンドン産駒のパンジャタワーだ。9月の新馬戦でデビュー初勝利を挙げたばかりで、すでに重賞を経験している馬たちと比べると実績面では劣るが、そのデビュー戦は重賞でも十分に通用する力を持っていると感じさせる勝ちっぷりだった。
7頭立ての1200m戦で、2着馬とはわずか0秒1差の接戦だったが、内容は余裕のある勝利だった。出遅れ気味のスタートから最後方につけたパンジャタワーは、掛かるようにして前方へ進み、2番手でレースを進めた。4コーナーでやや置かれたものの、鞍上の松山騎手が軽く気合を入れると、一瞬で先頭に立ってと手応えは抜群。ラスト400mでは松山騎手が手綱を抑えたまま先頭に立ち、ラスト200mで追い出されると、馬も理解しているかのようにわずかに力を出し、悠々とゴールした。追い出した際に鋭い突き放しが見られなかったのは、初戦であったこと、そして松山騎手が無理をさせない乗り方を選んだことが理由だろう。今回も松山騎手が続けて騎乗することで、さらなる成長が見込める。
調教時計からもパンジャタワーの成長がうかがえる。ここ2週、坂路でのラスト1ハロンを12秒を切る切れ味を披露しており、新馬戦時の調教では見られなかった成長の証がはっきりと見える。
今週の京王杯2歳ステークスでは、新馬戦での余裕の勝利を経て成長を重ねたパンジャタワーが、初の重賞制覇を果たし、クラシックへの道を歩んでいく姿に期待する。