京都競馬の日曜メインは最強牝馬決定戦「エリザベス女王杯」が開催。
今年は秋華賞出走組が1頭もおらず、秋華賞を避けてきた唯一のG1馬レガレイラが人気の中心となりそうだ。前走で3勝クラスのダート戦を勝ち上がり、初めてのオープン戦がいきなりG1となるピースオブライフや、マーメイドS・3着のホールネスなど、牝馬中距離重賞戦線を賑わすメンバーが集結した。
そんな中で注目したいのは、4歳馬のラヴェルだ。前走はリステッドのオクトーバーステークスに出走し6着に敗退。過去10年で前走重賞以外を使った馬が3着以内に入ったことはなく、データ的には消し要因となる。ただ、実力は確かでデータで嫌われるならむしろ妙味が出て好都合。
新馬戦勝利からG3アルテミスステークスを連勝する実力を持つが、その後の9戦では一度も馬券圏内に入らず、最高で4着、二桁着順が5回と不調が続いている。だが、約4カ月ぶりの前走では馬体重がプラス16kgの過去最高体重で、後方からじわじわと伸びて6着となり、復調の気配を見せた。
馬体が戻りつつある中で、叩き2走目の上積みも期待できる。さらに、4走前に出走した京都記念では、エリザベス女王杯と同じ京都2200mでG1クラスの牡馬相手に5着と健闘している。近走の成績が悪い中で、最も強い相手が揃った京都記念で好走したことからも、ラヴェルにとって京都2200mは得意な条件といえるだろう。
今回は川田騎手が騎乗する。川田騎手は今年、京都競馬場の芝レースで25勝、勝率32.5%という圧倒的な成績を誇っている。京都競馬場に強い騎手が得意条件のラヴェルに騎乗する点も、この馬の魅力を高めている。
以上を踏まえ、今年のエリザベス女王杯では、京都2200mが得意で復調気配のあるラヴェルが川田騎手とのコンビで異例のローテーションを乗り越え、秋華賞出走馬不在のこのメンバー構成で約2年ぶりの勝利となるG1制覇を果たしてくれることを期待したい。