東京競馬の土曜メインは大物を多く輩出している注目の2歳重賞「東京スポーツ杯2歳ステークス」が開催。今年は9頭立ての少頭数での開催となるが、素質高い精鋭達が揃った。
中でも注目しているのは、フランケル産駒のデルアヴァ―だ。福島1800mの新馬戦で勝利を収めて駒を進めてきており、広い東京コースでどこまで力を発揮できるかが注目される。
レースでは後方からの位置取りで、フルゲート16頭の中で激しい競り合いが繰り広げられる展開だったが、4コーナー手前で仕掛け、直線で鋭く伸びて差し切り勝ちを収めた。三浦騎手の巧みな仕掛けに応え、上がり最速で差し切る姿からも、荒れたレースでも確かな実力を見せたと言える。
上がり3Fは最速34秒4の脚を使えており、道中は外を回るロスがあった中でもしっかりとしまいの脚を伸ばして2着馬を1馬身半突き放す強い勝ちっぷりだった。今回は他の8頭のうち6頭が先行して抜け出す競馬で勝ち上がってきており、展開面で恩恵を受けられそうなメンバー構成となっている点は好材料。
先行抜け出しで勝つのはレース巧者である証拠だが、そうした馬たちは重賞という高レベルのレースで同じ戦法を取れない可能性が高い。先行争いが激化すれば、差し切りで勝利を掴んだデルアヴァーには好展開となるだろう。
軽視されそうな福島デビュー組で相手も薄かったということもあり、どこまで評価していいかは難しいが勝ち方自体は強い内容。人気も集まらなそうなここは絶好の狙い目となりそうだ。
少頭数の先行馬が争う展開の中、デルアヴァーが隙を突いて差し切り重賞制覇を果たす可能性が十分にあると期待して有力視したい。