日本が世界に誇るビッグレース「ジャパンカップ」がいよいよ開催。今年の出走頭数は14頭と少なめだが、近年稀に見る好メンバーが揃った。
注目の中心は、秋の天皇賞で鬼脚を発揮して劇的勝利を飾ったドウデュースだ。G1・4勝を誇るドウデュースを筆頭に、日本馬11頭中7頭がG1馬とハイレベルな面々が揃った。さらに、近年振るわなかった外国馬も、ディープインパクト産駒のオーギュストロダンを含む3頭がすべてG1馬となっており、14頭中10頭がG1馬という豪華な顔ぶれだ。
その中でも今回特に注目したいのが、キタサンブラック産駒の4歳馬ソールオリエンスだ。昨年の皐月賞を制したG1馬で、今年は4戦未勝利に終わっているが、宝塚記念で2着、大阪杯と天皇賞(秋)で僅差の7着という成績を残している。無敗で皐月賞を制した際には「大物になる」と期待を集めたものの、その後の成績はやや伸び悩んでいる。前走の天皇賞(秋)でもドウデュースに並ぶ間もなく差されてしまった。
それでも東京コースでは安定して末脚を発揮できており、これまでの東京3戦すべてで、距離や条件が異なる中でも上り3ハロンを33秒3という同タイムでまとめており安定感は上位。一方のドウデュースは東京コースを過去5戦しているが、上り3ハロンで33秒3を切ったのは天皇賞(秋)での32秒5のみ。条件が異なるため単純比較はできないが、東京ではドウデュースを上回る末脚を発揮する可能性は十分にある。
確たる逃げ馬が不在となる今年はスローペースが濃厚だが、道中から動いていく持続力勝負になれば好都合。スターズオンアースあたりは好位から早めに仕掛けていきそうで、直線で長くいい脚を使えるソールオリエンス向きの展開となる可能性も十分にある。
持ち前の決め手を生かせる展開になれば、勝ち負けが期待できそうだ。