毎年、大混戦必至のレースである、小倉大賞典(G3)だが、今年、注目してみたいのが、明け8歳馬のコスモソーンパークだ。近3走の成績を見ると、今がピークなのではと感じてしまう。
昨年の東京で行われた、キャピタルステークス(OP)で17人気4着に激走すると、ディセンバーステークス(OP)では、0.5差の5着、年明け初戦となった、ニューイヤーステークス(OP)でも、タイム差なしの2着に好走している。
そういえば、この馬、去年も、この厳寒期に激走していた記憶がある。14年のリゲルステークス(OP)2着、15年・ニューイヤーステークス(OP)1着、15年・小倉大賞典2着と、今回と、ほぼ同じローテーションでの3連続激走経験があるだけに、今年も少し注意してみたい。
元々、デビューからコンスタントに使われており、体質の強さは素晴らしいものを持っている。48戦走って、1着6回、2着9回の、なかなかの馬主孝行っぷりを発揮してくれている。
年齢が年齢だけに、大きな上積みは見込めないかもしれないが、父のロージズインメイは、コスモソーンパークの他に、14年のJBCスプリント(G1)を勝った、ドリームバレンチノを輩出している。ドリームバレンチノがG1を勝ったのは、7歳時のことだった。ドリームバレンチノ自身は、明け9歳になった今年も現役であり、昨年の8歳時も交流重賞で好走している。
コスモソーンパークとの共通点は、長期間にわたり一定の能力を保ったまま好走しているという点。ただの晩成馬だけではない、レースに使われながら、徐々に強くなっていくという魅力がある。
レースの数をこなすことで、クラス別のペースや展開にも慣れてくると、時間はかかってもこのようにオープンまで昇級できる馬は多い。
将来性がある若い馬たちの潜在能力にはかなわないが、レース慣れしているベテランの走りというものを、今週の小倉大賞典で見せてほしいところだ。