ダンシングキイやオリエンタルアートといった、G1馬を複数産むような繁殖牝馬を名牝と呼ぶように、G1勝利のような大きな一発こそなくとも、エリモピクシーのようなアベレージの高い繁殖牝馬もまた紛うことなき名牝なのでしょう。金子真人HD所有のクロウキャニオンもそんな繁殖牝馬の一頭でしょう。
代表的な産駒には弥生賞でエピファネイア、キズナを抑えて優勝したカミノタサハラをはじめ、マウントシャスタ、ベルキャニオンなど、重賞・オープンで実績のある産駒を数多く出しています。こういった血統はPOGファンには馴染みの深いものかもしれません。
今週土曜、阪神10Rで開催の野分特別に、やや遅咲きながらようやく軌道に乗ってきた今年の3歳牡馬・フォックスクリークが、デビューからコンビを組んでいる川田騎手とのコンビで出走を予定しています。
2, 3番手から押し切るスタイルでこれまで2勝を挙げており、今回の登録11頭というのはレースのしやすい手頃な頭数なため、古馬相手の1000万条件になりますが、互角以上の競馬が期待できそうです。
過去5年のデータを見ても3歳牡馬が4勝と強さが際立っているのもフォックスクリークを後押しするデータとなっています。また、いずれも1番人気での勝利ということで、人気が想定されるフォックスクリークにとってはここは盤石の舞台といえるかもしれません。その他の3歳牡馬は未勝利脱出もまだなクリノゴーギャンのみということで、ハンデ戦ではないためこちらはさすがに厳しいでしょう。
デビューから1800m~2000mを使ってきているため短距離志向というわけではなさそうです。クラシック最後となる菊花賞の3000mは流石に長いですが、全頭未知の距離という点では一致している条件。ここを勝利できればトライアルなしでも収得賞金で出走枠を得られる可能性は十分あります。