伝説的名牝から自身を超えるような馬が生まれるか?

名牝から名馬は中々でないというのは競馬あるあるの一つかもしれませんが、ダイナカール、エアグルーヴ、アドマイヤグルーヴに代表されるように、見事に受け継がれる系譜などもあり可能性はもちろんゼロではありません。

そして、そんな名牝たちの中でも競馬ファンなら気にせずにはいられないであろう牝馬が、まさかの父娘ダービー制覇という離れ業をやってのけたタニノギムレット産駒の最高傑作ウオッカでしょう。

オーナーのこだわりもあり、国内の種牡馬ではなく欧州の一流血統を種付けし続けているウオッカの繁殖成績は成功とは言い難いものでしたが、今年の3歳馬タニノフランケルが本賞金で菊花賞出走も狙える位置に来ております。父フランケルを考えると3000mという距離は厳しく思えますが、ロードカナロアからオークス馬が出てくることを考えれば決して無茶ではないのかもしれません。

そんなウオッカの今年の2歳馬ですが、父は生粋のスプリンターであるインヴィンシブルスピリットに変わり、今までとまた違った傾向の産駒となりそうです。現在順調に調整を積んでおり、牝馬ながらに500kgを超える母より更に恵まれた馬体を備えています。

まだまだデビューは先になりそうですが、タニノフランケルの活躍次第では更なる勲章を背負ってのデビューとなる可能性もあります。

現役時代に熱戦を繰り広げたライバル、ダイワスカーレットとの対決は繁殖牝馬になっても続いていますが、はたして自身を超えるような大物を出すことは出来るのか、競走馬時代とは比べられないほどの次元での争いになっていますが、少し右肩上がりになってきたウオッカと共にまた切磋琢磨が見られるか、今後も注目していきたいです。