2024年の中央競馬の集大成である有馬記念がいよいよ開催される。G1馬10頭に加え、海外G1で活躍した実績馬が集結し、非常にレベルの高い一戦となる。
その中で特に注目しているのが、ロードカナロア産駒の4歳馬べラジオオペラだ。今春の大阪杯を制してG1馬の仲間入りを果たし、宝塚記念で3着、秋緒戦の天皇賞では6着という成績を残した。天皇賞では先行しながらも、最内枠から伸び切れない印象だったが、調教師の話によれば夏バテの影響が大きかったとのこと。それでもドウデュースと0秒4差の内容は、調子次第ではもっと上位に食い込めた可能性を示している。
今回は状態が良く、調教の動きや時計からも活気が感じられる。ロードカナロア産駒で2500mは若干の距離不安もあるが、ダービーでは勝ち馬と差のない4着に入った実績があり、この距離にも対応できるだろう。
展開面にも注目したい。逃げ馬不在の今回、天皇賞やジャパンカップではドウデュースがほぼ最後方から差し切ったが、2着・3着に入ったのはいずれも先行馬だった。昨年の有馬記念では逃げたタイトルホルダーが3着、2番手のスターズオンアースが2着という結果も記憶に新しい。ドウデュース不在で逃げ馬不在となれば、先行馬が持ち味を活かせる展開になる確率が高い。
べラジオオペラにとって今年は好都合の条件揃い。安定した先行力を持ち、過去10戦中6戦で上がり3ハロン3位以内に入っており、前目の位置から末脚を発揮できる馬だ。短い直線を活かして後方の追撃を振り切り、金星を掴んでもなんら不思議はない。
昨年の有馬記念はハイペースとなったが、今年はスローペースが予想されるため展開が全く異なる。ドウデュースが出走取消したことでアーバンシックにマークが集中するため、前目の馬が隙を突いて粘り切る展開は十分に考えられる。
ということで今年の有馬記念は、べラジオオペラが前目の位置取りから力強く伸び、追撃をかわして大金星を挙げるシナリオも考慮して馬券を構築したい。