2/21(日) 10レースの小倉城特別(4歳上500万下)から、馬場状態が良の中で行われた芝コース。メインの小倉大賞典(G3)は、1:46.7の速いタイムで決着した。
前半1000メートルの通過タイムは、59.4と淀みのない流れとなった中で勝ったアルバートドックは慌てず騒がずの後方からのレースを選択した。道中の通過順位が、11-11-16-14。3コーナー付近から後方集団の馬がポジションを徐々に上げていく中で、アルバートドックの鞍上・川田将雅騎手は仕掛けをワンテンポ遅らせた。これが、見事にハマり、直線では最内をついて伸びてきた。
小倉は直線が291メートルと短い。これだけ直線が短いとどうしても4コーナーではある程度の位置にいたいため、3コーナー過ぎから後続馬がポジションを上げにくる。これを意識的に遅らせたことにより、最後の直線の末脚につなげた人馬一体の勝利だったのではないだろうか。3歳時の京都で行われた、小百合ステークス(3歳OP)では、1:46.2の好タイムで勝っている。速い時計の決着、平坦コースは、この馬に合っている。次走にも期待。
松田博資調教師の定年が迫る中で、ハープスターなどに騎乗してきた川田騎手。最後の恩返しを何が何でも1着でという執念を感じたレースだった気がする。
2着のダコールは明け8歳馬。お見事である。道中は、勝ったアルバートドックと共に後方からの位置取りで、最内をついた勝ち馬に対してダコールは大外。この差が最後のアタマ差に出たような気がする。直線、最も伸びていた馬だった。今後も、ローカル重賞では注意が必要。
3着・ネオリアリズムは、アルバートドックとは対照的に、道中の通過順位が、14-14-9-6と、3コーナーから積極的に動いた馬の1頭。早めに動いた馬の中では、最先着であり、負けても強さを感じさせてくれた競馬であった。12戦5勝と数もまだ使っていないため、まだ上積みが見込めそうな感じである。
4着・ケイティープライドは、14番人気での激走だけに自慢してもいいだろう。この馬も、仕掛けをワンテンポ遅らせた組であった。3番人気に支持されたベルーフは、4コーナーでの手ごたえが怪しかったためどうかなと感じたが、最後、また盛り返している。ラスト50メートルで少し窮屈になる部分も見受けられたため、これが実力ではないだろう。次走に期待。
1番人気で10着に敗れたマイネルフロスト。道中通過順位が、15-12-4-4である。直線半ばまでよく粘ったが、最後はやっぱりスタミナ切れ。この日は、仕掛けのタイミングで負けただけでありこれが実力ではない。
今年の小倉大賞典もローカルの重賞らしく、大混戦で楽しめたレースであった。