条件戦の中でも1600万下となればオープンクラスに上る前の最後のステップとして準オープンと別名でも呼ばれるレースですが、一方でオープンで頭打ちとなってしまった馬が降級後に出直しで挑むクラスという考え方もあるようです。
今週の土曜中山のメインレースで開催のロードカナロアメモリアルもそんな準オープンレースの一つ。名称の割りに舞台は中山芝1600mと今ひとつロードカナロアとリンクしないのも要因となったか、フルゲート16頭に対し少し寂しい12頭の登録となりましたが、注目したい馬の参戦が見られます。
来期から種牡馬としての再出発が決まっているリアルスティールの全弟プロディガルサンがモレイラ騎手を鞍上に迎えて参戦予定となっています。1600m以上を中心に使っていますが、よく言えばどの距離もそつなくこなし、悪く言えばあと一歩足りない内容が続いており、獲得賞金こそ1億円を超えたものの、収得賞金が1325万円に留まっています。クラシックも視野に入れダービー、菊花賞にも出走した馬でもあり、もっと上のクラスで戦っていてもおかしくない一頭です。
相手関係は小倉日経オープン2着からここに挑むエンヴァールや、前走の長岡Sでは出遅れたものの怒涛の追い込みをみせ2着まで上がった祖母にノースフライトを持つキロハナ、そして3歳馬からは年始の3歳オープン競走ジュニアカップを勝利し、重賞でも2番人気に推されるなど注目株のテンクウなどがおり、フルゲートには至りませんでしたが見ごたえのあるメンバー構成となりました。
準オープンにしてはハイレベルと思われるレースですが、プロディガルサンのこれまでの中山戦績は【1-1-2-0】と全て3着内の安定感を誇ります。東京、中山コースを中心にこれまで走ってきており、誰が乗っても善戦止まりという内容が続いているだけに、頼もしい助っ人を迎えての1戦がどうなるか要注目のレースです。