14年のNHKマイルカップ(G1)の覇者・ミッキーアイルの2016年の始動戦は、高松宮記念(G1)の前哨戦・阪急杯(G3)となった。
前走は、香港国際競争の香港スプリント(G1)に出走して、5番人気7着という結果に終わっている。スタート直後に、鞍上の浜中騎手が激しく押してハナを主張したが、勝ったペニアフォビアのスピードが勝っており、道中は2番手からの追走となった。
あれだけ、激しく押して出ていったため、道中も折り合い面で若干苦労したこともあり、常にムキになって走っていたような気がした。直線は、その差がでたかのように、後続馬に交わされ7着。
2走前のスプリンターズステークス(G1)では、勝ったストレイトガールから、0.2差の4着。この時は、相手を見ながらの競馬で道中もリラックスして走っていた。
今週の阪急杯の舞台である阪神での成績は【1-2-0-1】。1勝は、マイル戦のアーリントンカップ(G3)である。距離1400メートル戦は【1-1-0-1】。3歳時のスワンステークス(G2)で逃げ切り勝ちを収めている。
近走の競馬を見ていると、1200~1400メートル戦は向いていると感じる。昨年の阪急杯では、勝ち馬・ダイワマッジョーレとタイム差なしの2着。次走・高松宮記念(G1)では、0.1差の3着、秋のスプリンターズステークスでは、0.2差の4着という成績。ゴール前まで、必ず、見せ場を作っている。
反対にマイル戦での成績は、3歳限定ではG1勝ちはあるものの、14年・安田記念2番人気16着(2.0差)、14年・マイルチャンピオンシップ(G1)1番人気13着(1.3差)、15年・安田記念4番人気15着(1.0差)と、なっており、世代限定戦の時のような絶対的な能力だけで勝ち切るのが難しい状況だ。
海外遠征帰りに、今回は、主戦の浜中騎手がケガで離脱している。周りの状況は良いとはいえない中での、ミッキーアイルの2016年の始動戦に注目してみたい。