中京競馬の月曜メインは歴史ある名レース「シンザン記念」が開催。NHKマイルカップや桜花賞などのマイルG1を目指す馬たちが集まるハイレベルな一戦だが、過去10年のデータを見ていくと3連単は10万馬券以上が6回と波乱が多いので伏兵の台頭には注意したい。
その中で特に注目しているのがレイデオロ産駒の牝馬ウォーターガーベラだ。未勝利戦を勝ち上がった後、ファンタジーステークスで13着、前走の1勝クラス・つわぶき賞では7着と、ここ2戦は結果を残せていない。
実績的に今回のメンバーの中では下位ということで、伏兵的な立場での参戦は濃厚。通用しないと見て軽視するファンも少なくなさそうだが、まだ未完成で成長の余地が大きいと感じさせる馬でもある。
これまでの4戦を振り返ると、特に初戦と前走にその可能性を見出せる。デビュー戦では16頭立て14番人気と全く注目されていなかったが、流れに乗って直線で中団の良い位置をキープ。追い出した際には前の馬たちのごちゃつきで進路を失いかけたが、内に切れ込み、ジグザグに馬群を捌きながら鋭く伸びた。このとき外からスムーズに差し切ったのが、後に阪神ジュベナイルフィリーズで2着となるビップデイジーだった。そんな強敵相手にスムーズさを欠きながらも見せ場を作った内容は高く評価できる。
2戦目の未勝利戦はしっかり快勝。デビュー戦の走りがフロックではなかったことを証明した。しかし、3戦目のファンタジーステークスと4戦目のつわぶき賞では大敗を喫してしまう。1400m戦ではスピード不足を露呈し、後方からついていくのがやっとというレース内容だった。それでも前走は最後方から追い上げる脚を見せていたので、距離が伸びる1600mでは好転が期待できる。
さらに血統的な背景も魅力だ。ウォーターガーベラの一歳上の兄、ウォーターリヒトは先週の京都金杯で2着。また、昨年のシンザン記念では17番人気ながら3着に好走している。シンザン記念との相性が良い血統と見て間違いないだろう。
同レース3着だった兄を超えクラシック路線へと進む第一歩を踏み出してくれることを期待して、ウォーターガーベラを有力視したい。