秋の古馬中距離路線のチャンピオンを決める天皇賞に向けた重要なステップレース「毎日王冠」が今週末に東京競馬場で行われます。
中距離路線の古馬陣と、クラシック路線ではなく中距離路線に矛先を向けた3歳馬陣の初対決となるレースで、世代間レベルを判断できるレースと言ってもいいかもしれません。ここ10年の結果を見ると、2010年、2012年などは3歳馬がワンツーとなるなど活躍しておりますが、近年は馬券に絡んでおらずやや不振傾向に。
いずれにせよ「古馬」VS「3歳馬」は見どころの一つ。今年は、古馬陣からは昨年の菊花賞馬キセキ、昨年のNHKマイルの覇者アエロリットといったG1馬に、G1・2着が3回もあるステファノスといったG1実績のある馬、他にも府中競馬が得意なダイワキャグニー、レアリスタ、そして未完の素質馬サトノアーサーなどなかなかのメンバーが揃いました。
対する3歳馬からは、NHKマイルを制したケイアイノーティック、スプリングステークスを勝利し皐月賞4着ダービー8着の成績を残しているステルヴィオ、ニュージーランドトロフィーを勝っているカツジの3頭が出走してきました。
古馬・3歳馬全ての中で、今回私が注目しているのは3歳馬のカツジです。
先週のスプリンターズステークスでは2着に3歳馬のラブカンプーが入りました。スプリントG1を連勝したファインニードルとクビ差の2着なのですから、その結果は注目すべきでしょう。今年の3歳馬のレベルを図る一つの判断材料としては、世代を高く評価できる結果と言えるでしょう。
3歳馬3頭の中でカツジはG2を勝っており、実績だけならケイアイノーティックやステルヴィオとそこまでの差はなく、ニュージーランドトロフィーでは、ケイアイノーティックを差し切って勝利しています。しかし、毎日王冠での注目度だけで言うと、G1戦線での実績があるケイアイノーティックやステルヴィオよりは評価は落ちるでしょう。その注目度がオッズにそのまま反映されるかどうかは、わかりませんが、3歳馬の中ではほぼ間違いなく人気は3番目になるでしょう。
ただ、これはいわゆる人気の盲点になっているとも言えるでしょう。ディープインパクト産駒で血統的に実績は申し分ないですし、昨年の毎日王冠ではディープ産駒が1,2,3着を独占しています。カツジの母側の血統をたどると東京競馬場が得意なトニービンの血が流れていますし、期待したくなる血統です。レースにおいても、ニュージーランドトロフィーとNHKマイルの位置取りと結果を比較すると、追い込んだ方が勝ったというだけなので展開次第で逆転は十分にあると言って良いでしょう。
ということで、強い3歳馬で人気の盲点となっているカツジが、古馬相手でも実力を発揮してくれると予想し、カツジから勝負したいと思います。