中山競馬の日曜メインは3歳限定のG3「京成杯」が開催される。かつては皐月賞を目指す馬たちの重要な前哨戦として位置付けられていたが、近年は様々な路線の拡充により、京成杯からクラシックで活躍する馬が減少していた。
しかし、一昨年の勝ち馬ソールオリエンスが皐月賞を制し、ダービー2着、菊花賞3着と大活躍したことや、昨年の勝ち馬ダノンデサイルがダービーを制し、有馬記念で3着に入ったことで再び本レースの注目が高まっている。
そして今年のメンバーで特に期待しているのが、ゴールドシップ産駒のタイセイリコルドだ。
デビュー戦の中京で3着、2戦目の東京で2着、そして前走の京都で初勝利を挙げた。3戦目で初勝利と少し遅いスタートではあるが、今回の出走馬の中で2勝馬は1頭のみ。多くの馬が1勝馬であることを考えると遜色はない。
また、今回は中山コースが初となる馬が10頭いるが、タイセイリコルドの血統背景には大きな期待と注目が集まっている。父ゴールドシップは皐月賞と有馬記念を制し、有馬記念3着が2回あるなど中山を得意としていた。母の父ヴィクトワールピサも皐月賞と有馬記念を制している。加えて母方の祖父にあたるブライアンズタイムの産駒も中山で活躍する馬が多く、皐月賞馬のヴィクトリーやサニーブライアン、有馬記念を制したマヤノトップガン、三冠馬のナリタブライアンなどが名を連ねている。これらを見ても分かる通りタイセイリコルドは中山での好走が期待される血統の塊と言えるだろう。
さらに、これまでのレースでは先行して粘る脚を見せており戦法的にも中山向き。よって今年の京成杯は中山巧者の血統を持つタイセイリコルドが、その適性を活かしてクラシックへの切符を掴むことに期待したい。