人間同様、馬にももちろん「得手不得手」が存在します。血統面や走法、体つきなどあらゆる角度から、各陣営が試行錯誤を繰り返し、その馬に適した条件を見つけていくわけです。もちろん、馬具で矯正を試してみたり、気性が荒い馬には去勢手術を施すなどの手法もありますが、それでも改善できないパターンも存在します。
その一つが、「揉まれ弱い」タイプです。揉まれ弱いとは、人間で言うところの気が弱いタイプ、すぐに諦めてしまうタイプのことで、この手の馬は馬群の中に入ってしまうと萎縮したり、すぐにレースを投げてしまったりしてしまいます。反面、気持ちよく走らせることができれば、アッと驚く強さを見せることがあり、相手関係云々よりも自分の力を出し切れるかどうかということが重要になってくるのです。
阪神12レースに出走のディーセントワークは、まさにそのタイプ。3走前の園田交流戦では、相手関係もあるが、すんなりと2番手追走から抜け出し、2着馬に1.4秒差をつける圧勝劇。前走も7着とはいえ、四角先頭から一気に押し切るかの場面を演出しました。この2戦を見る限り、この馬は、「すんなり先行」が好走の絶対条件。ここは逃げたいのがオルナとエンキンドルだけで、先行勢はかなり手薄。レースがし易くなる分、距離延長も大歓迎で、希望通りの3~4番手のすんなり先行の形が取れそうです。土曜日の締めは、この馬で決まりです!