今週の阪急杯(G3)で、上位人気に支持されそうな、昨年の桜花賞馬・レッツゴードンキ。
昨年は、どうしてもクラシック中心のレース選択をしなければならなかったため、本質的に距離が長いと思われる、オークス(G1)などにも出走してきたが、秋の秋華賞(G1)17着に敗れた後は、ようやくベストと思える、短距離~マイル路線のレースに照準を定めることができた。
前走のマイルチャンピオンシップ(G1)は、3歳牝馬ということもあり、10番人気と低評価だったが6着に粘っている。前半3F・34.6、4F・47.1というペースを自ら作り出しての6着だから価値があるかもしれない。
最も、G1のペースとしては、平均かスローに近い流れとなったのも、レッツゴードンキにとっては有利に働いた部分もあるが、古馬との初めての競馬で、勝ち馬・モーリスからわずかコンマ5秒差というのは3歳の牝馬としては立派である。
超がつくスローペースとなった桜花賞は、前半3F・37.1、前半4F・50.0だった。京都と阪神の違いはあるにせよ、とてもマイル戦のペースとは思えないほどの中での逃げ切り勝ちだったため、その実力を疑問視されたりすることが多かったが、前走の競馬で改めて能力が高いということを見せてくれた。元々、ローズステークス(G2)でも、前半1000メートルを58.4の快速ラップで逃げて4着に逃げ残った馬である。
2走前の秋華賞では、少し立ち上がり気味のスタートとなり、道中も折り合いを欠くというチグハグなレース。前半1000メートル・57.4という激流ペースにあっさりと飲み込まれていった。この馬の場合は、過去の戦績から、思い切って逃がしたほうが力は出せるかもしれない。
距離が長かったとはいえ、オークス・秋華賞は番手からレースを進めており、何の抵抗もできなかった。逆にローズステークスやマイルチャンピオンシップのように、多少ペースが速くても、単騎で逃げることができれば、質の良い二枚腰を発揮するため、今週の阪急杯は、レッツゴードンキの道中の位置取りにも注目してみたいところだ。