東京競馬の日曜メインは「根岸ステークス」が開催。
勝ち馬にフェブラリーステークスの優先出走権が与えられるステップレースで、短距離路線を歩んできた馬でまだ賞金を稼げていない馬にとっては是が非でも勝ちたい一戦となる。
今年は16頭が出走。そのうち前走が1800mだったのはスレイマンのみ。その他の馬はすべて1400m以下のレースを使われている。
注目はエイシンヒカリ産駒の6歳牡馬・エイシンスポッターだ。これまで芝の重賞戦線を主戦場とし、末脚を武器に戦ってきた。スプリンターズステークスにも2度出走している実力馬だが、今回は久々のダート挑戦となる。
過去のダート戦は未勝利時代の2戦のみで、結果は14着と8着。しかし、エイシンスポッター自身の初勝利は5戦目であり、芝・ダート問わず序盤は結果を残せていなかった。その後、末脚を武器に活躍していることを考えれば、今回のダート戦で違う結果が出ても不思議はない。
今回の有力馬の一頭であるフリームファクシも芝路線で実績を積んできたが、3走前からダートに矛先を向けて3戦2勝。また、同じエイシンヒカリ産駒のエンヤラヴフェイスも昨年12月の中山競馬場の3勝クラスで初ダートながら9番人気2着に食い込んだ。エイシンヒカリ産駒がダート適性を持つ可能性がある以上、エイシンスポッターにも十分チャンスがある。
そして最大の注目点は鞍上を務める津村騎手だ。津村騎手はもともと高い騎乗技術を評価されていたものの、長らくG1勝ちがなかった。しかし昨年のヴィクトリアマイルで14番人気のテンハッピーローズで差し切り、念願のタイトルを獲得した。
津村騎手は今後G1戦線でさらなる活躍が期待される騎手。そのテンハッピーローズで見せた差し脚は、エイシンスポッターの末脚とも相性が良さそうだ。
根岸ステークスでは新コンビとなる津村騎手とエイシンスポッターが相乗効果を発揮し、台風の目となることを期待したい。