今週は春のクラシック第1弾・皐月賞(G1)に向けての、最重要ステップレースともいえるべき、弥生賞(G2)が中山2000メートルで行われる。
今年、1番人気を集めそうなのが、2戦2勝で前走・朝日杯FS(G1)を快勝してきたリオンディーズ。皐月賞に向けて、どのようなレースをしてくるのかが非常に興味がある。と、いうのも、前走の朝日杯は、道中は折り合い重視でレースを進めたため、自然と最後方の位置取りとなった。
デビュー戦が、終始、引っ掛かっていたため、朝日杯の時は、とにかく折り合いをつけるということを念頭においた上での競馬ぶりにも見えた気がしたが、とにもかくにも、朝日杯は、ペースもマイルの淀みない流れとなり折り合いはついた。
直線も最後までヨレることなく、真一文字に駆け上がってきた。前走に関しては、完勝の一言。
少し、絶対王者の雰囲気を漂わせながらの、2016年初戦となるが、前走は阪神の外回り1600メートル。そして、今週は、中山2000メートル。阪神の余裕のある外回りコースと違って、少し器用さが要求される競馬場でもある。
リオンディーズの場合は、気になるのが、この中山コースの適性だけ。絶対的な能力は、菊花賞(G1)5馬身差・1着、ジャパンカップ(G1)4馬身差・1着の兄・エピファネイアに勝るとも劣らないものを持っている可能性がある。後は、この、中山コースを、どうこなすかだけに注目してみたい。
ちなみに、兄のエピファネイアは、弥生賞1番人気4着という成績がある。エピファネイアも3戦3勝で、クラシックの最有力と騒がれながらの弥生賞敗戦だった。直線が短い中山で前走のような最後方からの競馬しかできないようだと、やっぱり通常は厳しいような気がする。
かといって、新馬の時のようにある程度のポジションを取りにいくと、引っ掛かるということも考えられるため、非常にこの馬は難しい。猛獣みたいな馬だけに、3歳となり、気性がどれだけ成長しているかに期待してみたい。
幸いにも、今週は、最大でも13頭立ての競馬となりそうだけに、そこまで、ゴチャゴチャしたレース展開にはならないはず。フルゲート必至のクラシック本番を見据えた競馬を教えるのか、それとも、トライアルでも全力で勝ちにいくのかで、道中の位置取りも変わる可能性がある。今週のリオンディーズのレースぶりに注目してみたい。