ホープフルステークスと大阪杯がG1昇格する前の話、JRA全G1制覇まで残すところ朝日杯FSただ一つとなっていた武豊騎手の騎乗する1番人気エアスピネルを目前で差し切ったのがリオンディーズに騎乗するミルコ・デムーロ騎手でした。
今ではG1シーズンにあわせて外国人騎手が短期免許で来日するのが当たり前となり、グレードの高いレースでは外国人ジョッキーから買うのがセオリーともなってきています。短期来日ではありませんが、今年の秋のルメール騎手の快進撃は全盛期の武豊騎手を凌ぐ勢いを見せています。
そんなルメール騎手は、今週はスワンステークスでモズアスコットに、天皇賞(秋)ではレイデオロに騎乗と、土日ともメインで1番人気に騎乗する可能性も出てきました。特にスワンSは先週の富士Sよりも頭数が揃わず、G2にしてはメンバーも小粒に見えるため、単勝オッズは1倍台前半となるかもしれません。
安田記念勝ち馬が秋の復帰初戦にスワンSを選ぶのも王道といえます。まして今年のこのメンバーで取りこぼすようではマイルチャンピオンシップ制覇も黄色信号が灯りかねません。とはいえ、連闘で手にした安田記念のダメージは影響がないのか、モズアスコット自身が勝ち味に遅い点などもあり、取りこぼしもありうるのではないかと見られるのもこのレースではないかと思います。
そこで狙ってみたいのが今回はデムーロ騎手を確保したロードクエストです。G1実績では、3歳時にNHKマイルカップ2着があるように、東京コースのほうが持ち味は生きるイメージもありますが、これまで勝ち星どころか掲示板にも載れていない京都コースにあえて挑んできました。デムーロ騎手とはホープフルS以来約2年以上ぶりのコンビ復活となりました。
京都コースで連対率100%のモズアスコットに対して実績でも相性でも分が悪いのは数字を見ても明らかなロードクエストですが、休み明けのモズアスコットにあまりに人気が一本かぶりになるようなら、他の馬に単勝妙味もありそうです。冒頭、エアスピネルを差し切った後に武豊騎手がデムーロ騎手のことを空気を読めないイタリア人と冗談半分に評したことがありましたが、今回も空気を読まない勝負強さを見せてくれるか期待です。