今週一番の目玉は東で開催の皐月賞トライアル弥生賞(G2)と見られているが、西の土曜日も桜花賞(G1)に向けての出走権をかけた大切なレース・チューリップ賞(G3)が行われる。
今年、上位人気に支持されそうなのが、現在、2戦1勝2着1回のジュエラー。新馬戦勝利直後に重賞のシンザン記念(G3)にチャレンジして2着に食い込んでいる。
デビュー戦は、昨年11月の京都1800メートル。スタートは、好発を決めたグループより、少し遅れたが、道中は折り合いも問題なし。インコースの後方で脚をためると、直線では、一番外に持ち出し、質の良い切れ味を発揮して先頭1着。牝馬特有の一瞬の切れという言葉がピッタリと当てはまるようなメイクデビューであった。
2戦目は距離を短縮しての、マイル重賞・シンザン記念。このレースでも、スタートは若干、出負け気味。道中も前走と比べると少しムキになって走っていた。前半600メートル・34.8、800メートル・46.3の流れで直線を迎えると、新馬の時と同じく大外に持ち出して直線は最後まで良い脚を使っていた。1着・ロジクライとの着差はクビ。
インコースの4番手でロスなく競馬ができた勝ち馬と比べると、若干、距離ロスも響いた感じがしたが、この日はロジクライとのレースセンスの差が出ただけであり、基本的な能力は全くの互角か、それ以上だと感じた。まだ競馬の数も使っていないということで、1戦ごとの上積みは期待できそう。潜在能力は3歳牝馬の中でもトップクラス。
姉は、桜花賞トライアル・フィリーズレビュー(G2)や、函館スプリントステークス(G3)など、重賞4勝を挙げたワンカラット。父がファルブラヴから、ヴィクトワールピサに変わっているため、距離的な融通もお姉さんよりは利きそうである。ヴィクトワールピサは、現3歳世代が初年度産駒。先日の、3歳OP・芝2200メートルのすみれステークスを勝ったジョルジュサンクも同父である。
ジュエラーも競馬を覚えれば、桜花賞だけでなく、その先のオークス(G1)でもと期待を抱かせてくれる馬。今週は、デビュー3戦目のこの馬の競馬ぶりにも注目してみたい。