高松宮記念(G1)に向けてのステップレース・オーシャンステークス(G3)。今年、人気の一角を担いそうなのが、栗東・森秀行厩舎のネロ(牡5・森秀行厩舎)。
前走は、京都のシルクロードステークス(G3)。3番人気9着という結果に終わっている。スタートして先行集団に取り付くと、道中は不利もなく競馬ができたが、直線はパッタリと脚が止まってしまった。逃げた馬と、2番手の馬が、それぞれ、2着、4着に残っているため、前も後ろもそれほど展開に大きな影響はあったという感じではなかったが、少し前走の敗退は謎。
京都1200メートルでも勝ち鞍がある馬でコースも特に問題なしだから、今回は、もう一度、ネロの実力を見るという意味では注目のレースである。昨年の2015年シーズンは12戦して【4-5-0-3】という、ネロにとって充実した1年だった。
2走前にラピスラズリステークス(OP)を勝った時のタイムが、1:07.9と時計勝負も対応できる馬である。今週のオーシャンステークスの舞台・中山1200メートルは【2-2-0-1】。得意な部類に入るコース・距離だ。
前走の9着に敗退した京都1200メートルの成績は【1-0-0-4】。1勝はしているが、本質的には急坂コースの中山のほうが向いているような気もする。前走は古馬になってから初の重賞ということで、2回目の慣れというものにも期待してみたい。
ネロの母・ニシノタカラヅカの姉に、桜花賞(G1)など、G1・3勝のニシノフラワーがいる血統構成。ニシノフラワーもG1・3勝はスプリンターズステークスなど、全て急坂コースであった。この一族の急坂コース適性の相性の良さに少し注目してみたい、今週のオーシャンステークスだ。