土曜日の中山メインは、高松宮記念(G1)のステップレース・オーシャンステークス(G3)。今年、上位人気になりそうな1頭なのが、エイシンブルズアイ(牡5・栗東・野中賢二)である。
現在は、15戦4勝2着3回のなかなかの素質馬。前走は、京都の1600メートル・洛陽ステークス(OP)に出走して2着に入っている。前半600メートル・36.4、800メートル・48.9の超スローペースの中をしっかりと折り合いをつけて、直線は上がり33.2で突っ込んできた。
相手は、今年、期待されているラングレーだったから、そこそこ価値のある2着。一度、先頭に立つシーンも見受けられたが、最後は差し返されてしまった。
2走前も、マイルの京都金杯(G3)に出走して、0.5差の6着に食い込んでいる。今回は、昨年の京阪杯(G3)以来のスプリント戦になるが、元々、マイルより1200メートルを中心に走っていた馬のため、この距離に対する心配はないだろう。
昨シーズンの4戦は全て、1200メートルでそのうち2勝を挙げている。後は、重賞の壁をクリアできるかに注目。エイシンブルズアイの場合は、重賞とそれ以外のクラスになると少し別馬になるところがある。新馬~OPクラスの成績が【4-2-1-1】
これが重賞になると【0-1-0-6】である。クラスが上がると、どうしても、道中のペースが速くなり、底力を求められるため、現時点では前半ゆっくりなレースのほうが競馬はしやすくなるのではないだろうか。
昨年の2勝を挙げた時の、前半600メートルの通過タイムが、それぞれ、34.9と34.5である。一方、33.9とペースが上がった、シルクロードステークス(G3)では1番人気に支持されながらも9着。
京阪杯も34秒フラットで0.7差の5着に敗れている。後は、今回、中山コースが初めてというのも注目してみたい。
エイシンブルズアイは、現在、8戦連続して京都でしか競馬をしていない。久々の関東への輸送と京都とは求められる適性が異なる中山でどのような競馬を見せてくれるか。14年にNHKマイルカップ(G1)で関東に遠征した時は、5番人気13着という結果が残っている。
重賞の壁、ペースが速くなると少し苦しい、久々の関東への輸送、初の中山とエイシンブルズアイにとってはクリアしなければならないことが今回は山ほどあるが、重賞でも1番人気に支持された、その素質の高さを今週のオーシャンステークスで見せてもらいたいところである。