3月12日(土)中山競馬場では、桜花賞トライアルのアネモネSが開催されます。上位2頭までに桜花賞への優先出走権が付与され、関東圏で唯一の桜花賞トライアルとなっています。競馬場こそ違えども、右回り坂コースの芝1600と本番と似た形態であるにもかかわらず、ここをステップに桜花賞を勝ったのは、2002年のアローキャリーが最後と、最近では本番へ直結しない一戦という印象も強くなってきました。
水曜段階での出走予定メンバーを見渡しても、ここを勝っても本番では?という馬が多く、次を見据えた予想ではなく、ここなら勝てる馬を探す方が正解なのかもしれません。
その中から、いかにもここで馬券になりそうな馬が、ワンスインナムーン(美浦・斎藤誠厩舎)です。1勝馬で抽選突破が条件となりますが、ここは大半が1勝馬のメンバー。位負け、格負けはありません。新馬戦では豊かなスピードに任せての逃げ切りと思えば、その後は控える競馬で連続2着と脚質の幅も示しました。この機動力は間違いなく、中山1600向きでしょう。
そして、もう一つの決め手が血統面の後押しです。ワンスインナムーンの母は、2009年のアネモネSを快勝し、桜花賞へと駒を進めたツーデイズノーチス。結局、母はこのアネモネS勝ちが生涯最後の勝利となったわけですが、この血統の良さはGIで勝ち負けする底力はないがとにかく仕上がりが早いということです。この傾向はしっかりと娘にも受け継がれている印象だけに、馬券を買うとしたらここがメイチとなるでしょう。