かわいいだけで馬券は買えない【シャララ/藤田菜七子】

フルゲート以上の登録が殺到している人気重賞?それが今週末中山競馬場で行われるフラワーカップ。芝1800mは安定して変わっていません。格付けがチューリップ賞と同じ、というのが解せないくらいメンバーの格は落ちて見えますが、過去の勝ち馬には実績馬が多数います。2006年のフラワーカップの勝ち馬・キストゥヘヴン、2着のフサイチパンドラは後にG1を制覇。2008年のブラックエンブレムは秋華賞を制覇。丸坊主だった岩田騎手が騎乗していたのが今でも印象的です。

そういう意味ではこのレースも捨てたもんじゃありません。もちろんチューリップ賞組や、今年に関しては3月をパスしているメジャーエンブレムは別格と考えざるをえませんが、馬はひと夏越すと急激に成長するため、先物買いをしておきたいレースといえます。

今年は特に抽選になっているシャララに藤田騎手が予定されており注目されていますが、さすがに印はない。牝馬ながらに弥生賞に出走し8着。特に凄いのは最低人気ではなかったこと。父メイショウサムソンであることを考慮してか、マイルよりはもうちょい長いほうがいいという判断なんでしょうか。

それでも、馬券は非情に徹しなければいけません。いちばんよくないのが「あの騎手、先週お世話になった」「あの馬、デビュー戦を生で見てた」といった感情移入です。そういった思い入れは排除しちゃいましょう。

と、排除したところで、現時点で本賞金で出走が間違いないのがペルソナリテとゲッカコウのみ。あとはすべて1勝馬で抽選という、ある意味では広き門です。もしシャララが抽選突破したら馬券は売れるでしょう。スタートのよさが買われての騎乗依頼。それにはきっちり応えてくれると思いますが、実際のところは厳しいのではないか、と見ます。