14日(日)は中山競馬場で「京成杯」が開催されます。皐月賞と同じ条件で行われるため、皐月賞を占うという意味では重要なステップレースといえるのですが、ここ10年で3着以内に入った馬からは皐月賞馬は誕生していません。
ただ、昨年の勝馬ジェネラーネウーノが皐月賞を8番人気で3着に好走し、2010年の勝馬エイシンフラッシュも皐月賞を11番人気で同じく3着に好走していることから、皐月賞の穴馬探しと思えば、重要なレースであることは間違いなさそうです。今年は出走馬12頭と過去10年の中でも一番少ない頭数(2013年も12頭)ということで少し寂しいところですが、皐月賞の穴馬発掘レースとしてしっかり見ていきたいと思います。
今年の有力馬としては、良血で今回と同条件の中山2000mで行われた葉牡丹賞2着のランフォザローゼスを初め、その葉牡丹賞を勝利したシークレットラン、札幌2歳で2着に好走した地方馬ナイママ、東京スポーツ杯2歳ステークスで5着に好走したダノンラスター、同レースで3番人気に推されたカテドラル、桜花賞馬マルセリーナの子でルメール騎手が騎乗するラストドラフトなど少頭数ながらも、なかなか個性的で素質を秘めていそうな馬が揃いました。
そんな中で注目しているのはカイザースクルーンです。ルーラーシップ産駒のカイザースクルーンは、前走葉牡丹賞で3番人気に推されながら5着と敗れています。ただ、今回の京成杯ではプラス要素が増え、条件好転となりそうです。
まず1点目はローテーションです。前走は約2か月の休み明けの競馬で馬体重がプラス14kgの500kgでした。新馬戦、2戦目(芙蓉ステークス)、3戦目と2か月間隔で出走していた馬が1か月と間隔を詰めてきたということは、じっくり成長させながら、しっかり勝負しにきたということでしょう。大型馬なだけに上澄みは十分でしょう。
また2点目としては、鞍上が石川騎手に乗り替わる点です。新馬戦、2戦目と石川騎手だったのですが、前走の葉牡丹賞はビュイック騎手に乗り替わっていました。世界のトップジョッキーで日本でもしっかり結果を残している騎手ではありますが、デビュー戦と2戦目で好騎乗を見せた石川騎手への乗り替わりはプラス材料と判断したいと思います。
さらに3点目としては、中山が得意そうな血統背景にあります。父ルーラーシップは中山のAJCCを勝利し、有馬記念も3回出走し3,4,6着と勝ててはないものの、常に上位に来ていることから、中山競馬場は得意な舞台であったことは確か。母アイスフォーリスは、ステイゴールド産駒なのですが、有馬記念で大活躍をしているように、冬場の中山競馬場は大得意としていますし、アイスフォーリス自身も中山金杯で11番人気ながら5着に好走した実績もありますから、トータル的に中山競馬場が得意そうな血統の塊と言ってもいいのです。
ということで、プラス要素たっぷりのカイザースクルーンが、前走の葉牡丹賞5着から巻き返しを果たし、皐月賞でも穴馬として魅力的な一頭となることに期待したいと思います。