今週日曜は小倉競馬の2019年最初の重賞「小倉大賞典」が行われます。ローカル競馬場のハンデG3ということもあり、高配当が飛び出すことも少なくない一戦です。時間的にはギリギリ小倉大賞典の払い戻しをG1のフェブラリーSにつぎ込むこともできるだけに、非常に重要な一戦でもあります。
関西唯一の平坦コースということもあり、平坦巧者にとってはこの重賞こそと虎視眈々と狙っている馬も多いことでしょう。それを証明するかのように、今回の出走馬14頭には逃げ先行馬がかなり多く集結しました。平坦コースは逃げ・先行馬天下。今年も逃げ・先行争いが厳しくなりそうなだけに、予想も難解となっております。
そんな難解なレースで現在筆者が最も注目しているのはアメリカズカップです。マンハッタンカフェ産駒の5歳馬で、3歳時にはきさらぎ賞を勝った重賞馬です。ただ、古馬となった昨年は9戦して3着が1回のみと結果はいまいち。重賞でもオープンでも伏兵扱いされることがほとんどの同馬ですが、昨年唯一の3着となった一戦、京都2000mで行われた2走前のアンドロメダSの競馬がなければ今回注目することも無かったでしょう。
アメリカズカップの通算勝利数は4勝。そのいずれもが2,3番手から抜け出す競馬での勝利でした。過去のレース内容からも好位から抜け出す競馬が一番得意な馬という印象が強かった一頭ですが、アンドロメダSではこれまでの先行策から一転、自然な位置取りで15頭立ての7番手と中団から控える競馬で進めました。最後の直線では外目から上がっていき、勝ち馬には2馬身ほど離されたものの3着に食い込んできたのです。ゴール後も伸びていたことを考えると、差し戦法も十分に出来る馬ではないかと感じさせてくれる内容でした。
しかし、その後は前走の中日新聞杯で先行して9着と再度先行策で敗退。ただ、スタート後にやや不利があったということもありますし、先の述べたように今回は前に行きたい有力馬が多いため、控える競馬もできる同馬は狙い目の一頭です。小倉競馬場は平坦で直線も短いので、追い込みというよりは、先行争いの後ろあたりから差せる馬に利があるイメージ。理想としてはそのあたりからの競馬をしてもらいたいところです。
今回鞍上は初コンビとなる幸英明騎手です。小倉が得意な騎手ですし、怪我からの復帰後、そろそろエンジンも掛かってくることでしょう。ということで小倉大賞典は、脚質に幅が出たアメリカズカップが展開利を活かして好走してくれると予想します。