昨年のオーストラリア遠征を終え今年は日本で腰を据えて騎乗を続けている栗東・矢作厩舎所属の坂井騎手。先週時点での成績は3勝2着6回で関西リーディングの24位と、まだまだ師匠や世間の期待に応えられていない現状ですが、まだ今年は始まったばかりということでどこまで巻き返しを図れるかが勝負となります。
そんな坂井騎手は今週、自身の手綱で結果を出したエントシャイデンが日曜阪神のメインレースに組まれる阪急杯へと出走を果たします。全姉にブランボヌールがいる血統ですが、姉より晩成に出たのか出世に時間はかかったものの芝の短距離であれば重賞でも十分期待のできる逸材です。
長く足踏みをしていた500万条件ではシンガリ負けを喫したこともありましたが、500万条件を飛び越えて格上挑戦を始めるや否や破竹の3連勝でトントン拍子のオープン入りとなり、まさに本格化が始まり充実の一途となります。先日行われた、今年のG1開幕戦フェブラリーステークスでもインティが連勝の勢いそのままに優勝してしまったように、勢いやリズムといったのは非常に大事だということがわかります。
3連勝の内容も自在性を身に着けつつあり、本格化前と今では馬が違うと言っても過言ではありません。相手関係は大幅に強化されるもののG1馬はレッツゴードンキのみということで、今回のメンバーで勝ち負けできないようでは先に見据える高松宮記念、安田記念などはかなり厳しいはずです。
矢作厩舎からは前走で騎乗していたリライアブルエースも松山騎手に乗り替わりで出走を予定していますが、勢いはエントシャイデンのほうに分があるでしょう。G1へと弾みをつけるためにもまずは重賞初勝利と、人馬ともに結果の欲しいところです。