今年の3歳戦で頻繁に見られる傾向として、オープン、重賞になると頭数が揃わないというものがあります。同日裏開催の500万下の特別戦のほうが出走馬が多いなどということも珍しくなく、先日のすみれステークスやきさらぎ賞、共同通信杯とともに少頭数での開催となりました。とは言えこれらは牡馬クラシック路線で顕著であり、今週土曜日のメインレース桜花賞トライアル・チューリップ賞は2歳女王ダノンファンタジーが始動してくるレースですが、16頭が登録してきており、少頭数ということはなさそうです。
その他、阪神JF組からシェーングランツが再度鞍上に武豊騎手を迎えて出走してきます。ダノンファンタジー共々賞金面で不安はないだけに本番へ向けて仕上がり具合を確かめておきたいところでしょう。さらに、オーストラリアやシンガポールで活躍していた藤井勘一郎騎手がいよいよJRA所属騎手としてチューリップ賞で改めてデビューとなりますが、騎乗馬はローブティサージュの半妹ブランノワールと結果にも期待できそうです。
ブランノワールを含め1勝馬が多く登録している今回、注目してみたいのが栗東・藤原厩舎のノーブルスコアです。ディープインパクト産駒でこれまで4戦して全て3着以上という安定感を誇ります。母のファイナルスコアは伊オークス勝ち馬ということで、血統背景を見てもクラシック路線とは相性の良さそうな一流の良血馬です。
デビュー戦以来の騎乗となる福永騎手とのコンビになりますが、阪神コースは初めてで思うように賞金加算が出ていないこともあり、簡単には行きそうにないメンバー構成も鑑みるに勝利への壁は厚いですが、桜花賞だけを考えるならば3着以内で十分なため、これまでの安定感を変わらず発揮してぜひ本番まで駒を進められるか、数々の名馬をクラシックへ送り出してきた藤原師の手腕にも期待して応援したいです。