今年の高松宮記念は予備登録を行っていたイギリスのギフテッドマスターが出走を辞退したため日本馬のみで開催となりました。2015年には香港のエアロヴェロシティが優勝しているように、他のG1に比べ外国馬を寄せ付けないイメージの薄いレースだけに、もしも参戦ならば注目の一頭でした。また、春秋スプリントチャンピオンのファインニードルが引退したことで、今後の短距離路線の覇権を担う王者決定戦といえるレースともなりました。
18頭枠に対して登録22頭とフルゲートでの開催が楽しみな今回、注目したいのは大穴馬となりそうなティーハーフです。高齢といえば藤田菜七子騎手が騎乗する11歳のスノードラゴンに話題が集まるところでしょうが、ティーハーフも今年9歳の高齢馬であり成長期はとうに過ぎたかに見えましたが、ここ2戦で安定感を取り戻してきています。
2017年の安土城ステークス以来全て単勝10倍以上での人気薄での競馬が続いており、最後に勝利した昨年の鞍馬ステークスのあとは2桁着順が続いていましたが、前走、前々走は続けて3着と、3ヶ月の休みを挟んだリフレッシュ効果が出ているのか、3年4ヶ月ぶりに重賞で馬券圏内にも届く活躍を見せています。
後方待機から末脚を伸ばすスタイルは以前と変わりありませんが、今回は上位人気濃厚なモズスーパーフレアを巡るハナ争いとなりそうなだけに展開も向くのではないでしょうか。
鞍上は2桁着順を味わってきた国分優作騎手が久々に手綱を取りますが、G1で再びチャンスが巡ってきた今回は特に意気込んでいることと思います。幸い賞金も足りており除外対象とはならないため仕上げも万全でいけることでしょう。
ダート界は新星のインティがゴールドドリーム以下旧勢力を抑えて優勝しましたが、短距離界はどうなるかご注目ください。