今週は福島競馬場でも重賞レースが行われる。23日の土曜日に開催されるのは福島牝馬ステークス(G3)。ヴィクトリアマイル(G1)に向けて良い競馬をしておきたいといった古馬牝馬が集う重賞競走となる。
今年の注目馬の1頭はハピネスダンサー(牝5 栗東・高野友和厩舎)。現在は17戦5勝2着1回の成績を残している。昨年2015年シーズンで3勝を挙げてオープン入りした馬であるがなかなかの成長力がある馬だ。
3歳時は秋華賞(G1)にも出走したが2.3秒差の14着とまだ体も未完成だったが、4歳時の秋に1000万条件の堀川特別と準オープンの修学院特別を連勝。
年明け初戦となった愛知杯では内枠からの発走となり道中もインコースからの追走となったが直線ではスペースがなく鞍上の小牧太騎手が全く追えず1.2秒差の13着に大敗したが、このレースは度外視しても大丈夫そうな競馬だった。
2走前の小倉大賞典(G3)では0.2差の5着に好走。中団追走から各馬が早めに仕掛けていく中でワンテンポ遅らせて追い出し最後までよく伸びていた。牡馬相手に僅差の競馬だから非常に価値があった。
前走は牝馬限定戦の中山牝馬ステークス(G3)。前半1000メートルが63秒7と重賞とは思えないようなペースの中を道中は中団から追走。直線でもよく伸びていたが5着までという結果に。
ただ、このレースも1着馬からは0.2差の競馬と、内容自体は悪くはなく牝馬限定戦のG3クラスであれば十分に通用する能力は持っていると感じる。
父のメイショウサムソンの産駒にプリンシパルステークス(OP)を勝ったサムソンズプライドがおり、この馬はその後思うような結果が出なかった時期もあったが5歳になってからは徐々に成績が安定してきて6歳となった今年も準オープンクラスで上位と接戦の競馬をしている。
母父のクロフネは6歳にして中山牝馬ステークス(G3)2着のアイスフォーリスや、3歳時に関東オークス(交流G2)を勝ち、6歳の最後のレースとなったTCK女王杯(交流G3)でも3着と好走したカラフルデイズなどがいるが、早い時期から良い競馬をしながらも晩年になっても衰えを見せない馬もいる。
ハピネスダンサーも今年5歳だが能力の衰えは心配なさそうなタイプだけに初重賞制覇なるかに注目してみたい今週の福島牝馬ステークスだ。