池江泰寿厩舎と言えば三冠馬オルフェーヴルを代表に数々の活躍馬を出してきた名門厩舎の一つであり、主戦騎手にも川田騎手、浜中騎手、ルメール騎手といったリーディング上位の騎手が多いイメージがあります。とは言え、3場所開催やG1シーズンの裏開催に出走させるようなときなど、どうしても別の騎手に頼まざるを得ない状況もあり、そういったところで期待以上の結果を出して信頼を勝ち取るのも騎手の腕の見せ所と言えます。
そこで今回注目してみたいのが日曜阪神の10レースに組まれている準オープン難波ステークスに出走のジークカイザーです。
米G1バレリーナステークスを勝利したヒルダズパッションの初仔であり、母系の良さに加えディープインパクトとの初仔ということでキャロットから総額1億2000万円という高額の募集となった1頭ですが、現状はまだオープンレベルとは言い切れない成長途上にある馬です。それでも、ひとつ下のハーツクライ産駒ヨシダがアメリカで活躍を続けており、ジークカイザーにかかる期待もまだまだ大きなものがあります。これまで川田騎手が主となり、前走ではモレイラ騎手、他にもボウマン騎手やシュタルケ騎手など期待馬らしい鞍上が続いてきましたが、今回は皐月賞の裏開催ということで若手の荻野極騎手が手綱を取ります。
池江厩舎との付き合いでいうと苦戦が続いていたトゥザフロンティアを新馬戦ぶりの勝利に導くなど、こつこつと実績を積み重ねている最中といったところ。このまま信頼を勝ち取っていけばやがて大舞台でも依頼を受けたり、一流馬への主戦の座を勝ち取る可能性も十分にあるため、今回も人気上位が予想されるジークカイザーへの騎乗は気合の入るところでしょう。
阪神コースは4戦して【2-1-0-1】と連対率で75%の好相性のコース。4ヶ月の休み明けでもし嫌われるようなら馬券妙味も出てきます。
同じディープインパクト産駒のブラックスピーチあたりと人気をわけあいそうなメンバー構成ですが、ライバルたちは皆今年一叩きされているだけに、リフレッシュされたジークカイザーがどこまでやれるのか注目です。