2019年牡馬クラシック第一段「皐月賞」が行われます。トライアルの弥生賞、スプリングS、若葉Sの上位馬が多く出走してきたのに加えて、近年のトレンド的なローテーションとなっている共同通信杯からも上位3頭、そして一番人気の最有力候補サートゥルナーリアがホープフルS勝利からぶっつけで出走してくることもあり、例年にも増して実績馬が揃った印象です。
そんな中で今回注目しているのは弥生賞の2着馬、シュヴァルツリーゼです。
シュヴァルツリーゼは、重馬場で人気馬総崩れとなった弥生賞で6番人気ながら2着に食い込み、皐月賞への切符を手にしました。実績馬が多い中、新馬戦以来の2戦目の弥生賞でしっかり権利を取って、出走レース数最短で皐月賞に挑戦してきました。
レースを振り返ってみますと、スタートで不利があり後方からの競馬となりましたが、結果的に淀みのないペースに渋った馬場がうまく噛み合ったかたちとなりました。展開に恵まれた感はあるものの、デビュー2戦目のレースと考えればかなり優秀で、ほぼ最後方から4コーナーで進出し、直線の坂でぐいっと伸びて2着に食い込んでいました。
新馬戦でも、東京競馬場の最後の直線の坂でしっかり伸びきっての快勝。坂での伸びはそれだけ脚力があるということでしょう。フルゲート18頭の多頭数と言うことで、不利などによって体力を消耗する危険性も高くなり、ラストの坂で伸びを欠く可能性も出てきますが、坂が得意なのであれば、その消耗をカバーすることも可能かもしれません。
一番人気が濃厚なサートゥルナーリアが休み前に走ったホープフルSを初め、弥生賞や若葉Sなどの多くのレースが今年は少頭数でした。少頭数で強い競馬をしても、多頭数での坂のある競馬ではパフォーマンスも落ちる可能性があります。そうなれば、坂が得意なシュヴァルツリーゼ向きの競馬にもなり得るでしょう。前走は序盤の不利で後方からとなりましたが、前半はペースも流れており、後方でもある程度は脚を消耗していたはず。馬場もタフな状態だった中で最後はあそこまで脚を引き出せていたのだから、今回も最後はきっちり伸びてくれるのではないでしょうか。
また、鞍上の石橋騎手は今年は絶好調で勝率、連対率、3着内率も全てデビュー以来最高の結果を残しております。前走の弥生賞でもしっかりと我慢して4コーナーで動き出す騎乗は好騎乗でした。
というわけで今回は好調の石橋騎手とシュヴァルツリーゼの末脚に期待して、この馬から勝負したいと思います。近年は波乱の決着が続いており皐月賞。果たして今年も波乱となるのか?皐月賞は4月14日(日)、中山競馬場で行われます。発走は15時40分の予定。