5日の京都メインは春の3歳マイル王決定戦「NHKマイルC」です。昨年の覇者ケイアイノーテックは6番人気、一昨年の2着馬リエノテソーロは13番人気、その前の3着馬レインボーラインは12番人気と、近年は下位人気の激走が目立っております。ゴールデンウィークも終盤に差し掛かり、連休で寂しくなったお財布を復活させるには丁度良い波乱含みの一戦と言えるでしょう。
今年は、何と言っても桜花賞馬のグランアレグリアの出走が注目されていますが、そのグランアレグリアを朝日杯FSで負かしたアドマイヤマーズも人気を分け合う有力馬となりそうです。さらに、今回は重賞馬が計10頭もおり、マイラーチャンピオン決定戦に相応しいハイレベルな一戦となりそうです。
そんな中で注目しているのは、アーリントンカップ・2着のカテドラルです。カテドラルは、新馬勝利後の野路菊Sで皐月賞2着のヴェロックスを負かして2勝目を達成。しかし、3戦目の東京スポーツ杯2歳、そして4戦目の京成杯でともに11着と惨敗。そのため、前走のアーリントンカップでは7番人気と評価を落としてしまいますが、上がり最速33秒3の切れる脚で2着に食い込み、賞金を追加してNHKマイルカップに出走してました。
これまで逃げ先行で競馬をしてきた馬でしたが、前走のアーリントンカップでは出遅れてしまい、初めて後方からの競馬、しかも最後方からの競馬を余儀なくされました。にも関わらず、直線を向いてからも空いた進路を縫うようにしてこじ開け、他の追い込み馬と馬体がぶつかるほどの追い比べを制し、2着まで食い込んできました。
上がり33秒3はニュージーランドトロフィー・3着のヴィッテルスバッハも出しておりますが、同馬は直線で外をスムーズに追い込んで出したもの。進路が空くのを待ってからようやく追い上げたカテドラルは直線の3分2程度の短い距離でマークしたもの。単純な比較はできませんが、額面以上の強さを感じますし、より高く評価していいのではないでしょうか。これまでの先行策から一転、結果的に後方からの競馬となった中であれだけの末脚を見せたという意味でもインパクトは大きかったです。
追い込み戦法が合うことがわかった状態で本番のG1を迎えることができるのも好材料で、直線で見せ場を作ってくれる可能性が一気に出てきました。輸送や当日の気性など不安もある馬ですが、伏兵扱いとなる可能性が高い今回は絶好の狙い目でしょう。