今年の天皇賞（春）で2着となったグローリーヴェイズはデビュー当初から注目されていた馬で、美浦所属の関東馬ながらにこれまでの8戦の中で5度も京都で走っており、菊花賞5着、日経新春杯1着、そして天皇賞（春）2着と相性の良さも伺えます。この京都偏重のきっかけとなったのは、きさらぎ賞での好走があるでしょう。

追い込み届かず2着となり賞金加算には成功したものの1勝馬ということで皐月賞、ダービーへの出走は叶いませんでした。そのきさらぎ賞で逃げ切って勝利したサトノフェイバーをみなさん覚えていらっしゃるでしょうか？

デビュー戦と立て続けに逃げ切って出世レースのきさらぎ賞を勝利したゼンノロブロイ産駒のサトノフェイバーでしたが、残念ながら怪我に泣きクラシック三冠をすべて未出走となり1年以上の休養を余儀なくされました。

その後、この子の六甲ステークスで久々に出走し、まさに復帰のたたき台といった内容で3着に収まり、今週土曜京都の都大路ステークスに出走してきます。デビュー2戦は古川騎手が騎乗してきましたが、休養明けから騎乗する秋山騎手が今回も継続の予定です。

昨年のこのレースの覇者サンマルティンには短期免許で来日中のアブドゥラ騎手、六甲Sの勝ち馬ソーグリッタリングには引き続き浜中騎手、その他重賞戦線からクラスを落として挑んでくるエイシンティンクル、ヒーズインラブなどが注目馬となっています。

過去5年のデータで見ると5頭中3頭が逃げ切り勝ちということで、脚質の合うサトノフェイバーは買い材料と言えますし、500kgを超える大型馬ということで一叩きしての良化も見込めるでしょう。

3頭の勝ち馬の中には海外G1香港カップ、イスパーン賞も制したエイシンヒカリの名前もあります。前走で対決したソーグリッタリングは年間を通して使われてきているだけに、一叩きした伸びしろで逆転の目も充分といったところ。

人気どころではエイシンティンクルが先行してくると予想されますが、ここ2戦は無理にハナを主張するまではいかず控えての競馬になっているため展開も向きそうです。

G1ウィークの土曜のリステッドレースと注目度も優先度も低いかもしれませんが、後に重賞にも顔を出してきそうな逸材です。オッズが割れそうな今回は単勝にも妙味があるかもしれませんね。