騎乗依頼数の多さで有名な栗東の幸英明騎手。甘いルックスで女性ファンも多く、ゴルフの腕前もプロ級と多才を発揮している騎手ですが、ホッコータルマエの引退後もジュールポレールやセイウンコウセイでG1勝利は達成するものの有力なお手馬というと不在な状況となっています。

毎週多数の騎乗依頼を貰えるということは一定以上の評価を受けているということでありプロとして喜ばしい限りとは思いますが、やはり騎手である以上G1で存在感を示せてこそという思いもあることでしょう。

幸騎手の代表的な騎乗馬と言えばアドマイヤグルーヴとの叩き合いも印象的な三冠牝馬スティルインラブが挙げられるかと思いますが、ホッコータルマエよりも更に前のブルーコンコルドなど、どちらかと言えばダートのイメージも強い騎手かもしれません。

今週土曜阪神のメインレースの天保山ステークスは、そんな幸騎手と大物感のあるカジノドライヴ産駒ヴェンジェンスとの飛躍が期待できるレースとなりそうです。カジノドライヴは産駒の頭数こそ少ないものの半兄にベルモントS勝ち馬ジャジル、半姉ラグズトゥリッチズは102年ぶり3頭目となる牝馬勝利を果たしたベルモントSを含み4つのG1を勝利した超名牝というアメリカでは垂涎の血統背景。

その産駒ヴェンジェンスも父と同じく主戦場をダートに設定しておりますが、脚質は父と異なり後方待機からの末脚爆発といった競馬で結果を残し、その鮮やかな勝利は条件戦とは言え見るべきものがあります。

今後交流重賞やオープンで活躍するためにはできるだけ収得賞金が欲しい状況であり、今回はこれまで全5勝のうち4勝を挙げている得意の阪神コースが舞台かつ別定戦で斤量差も少ないここは4ヶ月の休み明けにはなりますが頑張りたいところ。

主戦がなかなか定まらない馬ですが、これまで騎乗してきた騎手の中では幸騎手との相性が良いようにみてとれます。これまでマテラスカイやコパノキッキングなど今年のダート路線をわかせた馬と戦ってきている素質馬がようやく軌道に乗ってきた印象もあり、さらなる飛躍となるかぜひ注目したいです。