今週からは新潟競馬が開幕です。開幕を飾るのは1000mの直線レース”千直”の条件で行われるG3「アイビスサマーダッシュ」です。
開幕週で行われる中央競馬で一番短い距離の重賞ということで、例年快速自慢が集まる一戦です。また、過去10年中8回はアイビスSDを制した馬がサマースプリントシリーズを優勝しており、夏のスプリント王を決めるサマースプリントシリーズを占う意味でも非常に重要なレースに位置付けられております。
現在サマースプリントシリーズでトップに君臨するのは函館スプリントSを制したカイザーメランジェと、CBC賞を制したレッドアンシェルの2頭です。カイザーメランジュはアイビスSDにも出走しますので、今回の結果がサマースプリントステークスの結果を大きく左右しそうです。
おそらく人気は現在1000m戦を2戦連続で完勝しているライオンボスが中心となりそうですが、カイザーメランジュをはじめ、スプリンターズS・2着のラブカンプー、同3着のラインスピリット、同4着で昨年のアイビスSDの覇者でもあるダイメイプリンセスなど、重賞戦線で活躍中の馬が壁に立ちはだかっております。
今年も魅力的なスピード自慢が多数集まりましたが、中でも今年とくに注目しているのはビップライブリーです。昨年から1200mを主戦場とし、本格的に短距離路線に力を入れ始めました。1000mの直線レースは今回が初となりますが、同馬の先行して抜け出す脚質は、1000m戦へ高い適性を表す可能性が高いとみております。
前走は中京1200mのCBC賞に出走し、5着に善戦。雨で重い馬場の中、直線では残り200mで一瞬抜け出しかけるも、差し馬数頭が押し寄せて伸び負けての5着でした。同馬の先行力や前向きさは千直の舞台で生きる可能性は高いのではないでしょうか。
今回はテンの速いライオンボスが逃げていくと予想するファンも少なくないと思いますが、近戦はスタートがうまく決まっているビップライブリーならうまく2番手から逃げ馬をマークして進めることもできそうですし、スピードもあるのでラストは見ごたえのある展開が期待できるのではないでしょうか。
ということで今年のアイビスSDは、1000mの適性がありそうなビップライブリーの新境地に期待したいと思っております。