今週の札幌競馬の日曜メインはダートG3の「エルムS」です。北海道シリーズで唯一のダート重賞ということで、秋のダート重賞戦線に向かう有力馬から、まだオープン入りして間もなく賞金を稼ぎたい上り馬など、多種多様なメンバーが揃う名物競走です。
今年も前走マーキュリーCを勝った実績馬グリムや、昨年2着のドリームキラリなどの重賞常連馬から、平安Sを12番人気で2着に入り穴を開けたモズアトラクション、そのモズアトラクションをマリーンSで抑えて連勝中のリアンヴェリテ、そして2歳時にホープフルSを制したタイムフライヤーが初ダートで挑戦してくるなど、今年も多種彩々なメンバーとなりました。
そんな中で、今回注目しているのはサトノティターンです。サトノティターンは、2走前にマーチスSで重賞初勝利を達成。出走予定馬で今年重賞を勝っているのは盛岡のマーキュリーCを勝ったグリムとサトノティターンの2頭のみですが、サトノティターンは前走の平安Sで9着に負けているせいか前評判はそこまで高くなく、近走北海道競馬で結果を残しているリアンヴェリテやモズアトラクションの方が人気となりそうな雰囲気です。570kgを超える雄大過ぎる馬体重から、器用さや小回りの札幌競馬場の対応を疑問視するファンも少なくないのかもしれません。
ただ、今年は有力馬のグリムやリアンヴェリテ、ドリームキラリなど逃げ・先行馬が多く出走しているのに加えて、芝路線からダートへ転向してきた逃げ馬マルターズアポジーや、前走京都記念を逃げたタイムフライヤーなど、スピード自慢の馬達も出走してきましたので、先行争いが厳しくなる可能性は高そうです。
これまでのサトノティターンのレースを見てみると、2000m以上のレースでは先行して結果を
残している反面、1800mの2戦ではいずれも追い込みで勝利しております。今回は小回りの1700mという舞台ですし、今回のメンバーを考えると前目の馬のスピードついていけない可能性は高く、後方からの競馬が濃厚です。
マーチSでは最速上がりの末脚で豪快に差し仕切って勝利しており、脚力はかなりのレベル。ハイペースとなる可能性が高い今年の関屋記念は、結果的にサトノティターンの武器である差し脚がより活きてくる展開となる可能性は高そうです。
ということで、今年のエルムSはサトノティターンの追い込み一閃を楽しみに観戦したいと
思います。