今週の新潟競馬の日曜メインは、2歳限定の「新潟2歳S」です。デビュー間もない夏に行われる2歳重賞としては、新潟競馬場の長い直線かつ距離も1600mで行われるため、クラシック路線やNHKマイルCを狙う馬達にとっては重要なレースとなっております。昨年の勝馬ケイデンスコールも同レースを制した後、NHKマイルCで2着に好走していることから、関連性は高いレースと言えます。
今年も様々な路線から素質馬が集結。ハーツクライ産駒で新潟のマイルを上り32秒フラットという鬼脚で制したウーマンズハートをはじめ、父オルフェーブル母アイムユアーズとクラシックで活躍した同士の仔モーベット、母がクラシック路線で活躍したアニメイトバイオとセキショウをそれぞれ母に持つキングズベスト産駒のビックインバイオとトロワマルス、そして新種牡馬の仔クリアサウンド(キズナ)、グライユル(エピファネイア)、トライフォーリアル(リアルインパクト)など将来が楽しみな馬が多数揃っている点も魅力です。
そんな中で今回とくに注目しているのは新種牡馬キズナ産駒の「クリアサウンド」です。今回人気は新馬戦で素晴らしい末脚を発揮したウーマンズハートとモーベットに集まりそうですが、この2頭より前目に位置を取って良い脚を使えば、差されずに粘りきることも十分可能と考えます。
週末は雨予報なだけに、末脚自慢の馬でも馬場によってはそこまでの切れ味を発揮できない可能性もあります。新馬戦で前目でしっかりとしぶとい脚を使って快勝したクリアサウンドにとって展開が向く可能性も高そうです。
新馬戦は中京の1400mでしたが、3番手から上り最速で3馬身差をつけて快勝。ラスト100mですでに勝負はついていた感があり、そこからは半分流すような余裕もありました。それでも上り最速はマークしているので、まだ底は見せておりません。
サマースプリントシリーズの第1戦である函館2歳Sでは同じくキズナ産駒のビアンフェが勝利しており、同産駒のクリアサウンドにも期待がかかります。ビアンフェやクリアサウンドがそうであるように、末脚自慢の父に対して意外にも先行脚質の馬が多く、新種牡馬である産駒の特徴を分析する上でも注目しておきたいところです。
マイル適性や相手強化といった壁が立ちはだかりますが、それは他のほとんどのメンバーにとっても同じこと。新馬戦のゴール前の脚色を見ても間違いなくまだ距離延長は対応できそうですし、初戦よりも叩いた今回の方が動きも良くなって来るでしょう。新馬戦の内容が将来性の高さを示すものだっただけに、今回は更に上のパフォーマンスを期待したいところです。