登録15頭中14頭が前走で芝1200mに出走している「小倉2歳ステークス」が今週日曜小倉のメインレースに組まれています。2歳限定のスプリント重賞は小倉2歳ステークスを除けば函館2歳ステークスしかなく、あとは1ハロン延長をこなせるかどうかでファンタジーステークスや京王杯2歳ステークスが視野に入ってくるくらいでしょう。その他の重賞は3歳以降にマイル以上の適性があると見込まれている馬たち向けのレースであるため、現時点でスプリント適性の高い馬が週中してしまうのも必然でしょう。
登録馬で唯一前走マイルを使われたジェットマックスは残念ながら回避ということで、フルゲート18頭に対して生粋のスプリンター14頭での競走となりそうです。そんな中で今回注目してみたいのがデビュー戦にマイルを選択したマイネルグリットです。
デビューから間もないこの時期に方針転換をするのは時期尚早でもあるためデビュー戦から続けてスプリントになるケースが多いですが、マイネルグリットのデビュー戦は芝1600m。なおかつ当日は重馬場のタフな条件を勝ち抜き、マイルへの適性は示したものと思われましたが、新潟2歳ステークスや札幌2歳ステークスではなく、小倉2歳ステークスを選択してきました。
2戦目に選んだのが2ハロン短縮して今回と同距離となったフェニックス賞で、距離短縮と良馬場というデビュー戦と異なる条件をどうこなすか注目が集まっておりましたが、デビュー戦以上とも言えるパフォーマンスで見事1番人気に応えて見せました。
デビューから2戦続けて騎乗し、この馬のことを一番知っているであろう和田騎手は同レースにトリプルエースで参戦ということで、今回マイネルグリットは国分優作騎手との初コンビで参戦となります。
スプリントかマイルかいずれを本線とするか悩ましいマイネルグリットですが、母のマイネショコラーデは函館2歳ステークスで2着という実績があり、血統的にスプリント路線という判断を陣営が下した可能性もありますが、父スクリーンヒーローの最高傑作といえば世界を相手取り圧倒的パフォーマンスを見せた世紀のマイラー・モーリスでもあります。
2000mまでこなせれば今後の活躍の幅はさらに広がりますが、ひとまずここで賞金加算に成功すれば来年はNHKマイルカップのみならず皐月賞も出走が狙える位置につけられます。距離的には更に厳しい戦いになるかもしれませんが、若駒らしく枠にはまらない活躍に期待したいですね。