秋の中距離G1王者を目指す馬達の始動戦「毎日王冠」が始まります。
今年は、出走頭数が10頭と少頭数ではありますが、アエロリットやインディチャンプ、ケイアイノーテック、ペルシアンナイト、モズアスコットと5頭のG1馬に加え、ギベオン、ダノンキングリーとG1・2着馬も揃い、レベルの高いメンバーとなりました。
そんな中でとくに注目しているのは、ペルシアンナイトです。3歳時にマイルチャンピオンカップを制したG1馬で、皐月賞や大阪杯、昨年のマイルチャンピオンカップでも2着に入着しており、G1成績は連対率が44.4%(1-3-0-5)と好成績です。
しかし、今年に入ってからの4戦ではいずれも馬券圏内を外しており、これまでデビュー来二桁着順に敗れたことがなかった同馬が、3走前の大阪杯と2走前の安田記念では11着・10着と大きく順位を下げました。
前走の札幌記念では5着に入着。休み明けはいつもなんとか掲示板内を確保という結果が多いのでとくに驚くような結果ではありませんが、いつもと違って好感触と感じたのは“ブリンカー”の効果です。
馬具の効果で一変をはかり、前走の札幌記念からブリンカーを着用したペルシアンナイト。ブリンカーと言うと気性の荒い馬が装着するというイメージがあると思いますが、同馬にはとくに気性面の問題はありませんでした。そもそもブリンカーの目的は、競馬に集中させたり、見え難いことで騎手の指示を聞きやすくなるというものなので、必ずしも気性難の馬だけに効果があるというわけではありません。ペルシアンナイトに関しても「集中し切れていないのでブリンカーを着けて臨みたい」と助手がコメントしており、レースで集中力を高めるために着用を決めたということです。
ペルシアンナイトは、デビュー以来ほとんどのレースで勝馬から0.5秒差までの間で走ってきており、大崩れすることはない馬でした。ところが、今年になってからは金鯱賞で0.7秒差、大阪杯では1秒差、安田記念では0.9秒差と差をつけられて負けるケースが目立ってきました。
もちろん相手関係もありますが、状態が悪いわけではなかった中でこれまで負けたことのないような負け方をしていることから、能力面ではなく精神的な面に問題があると陣営も判断したのでしょう。そして初ブリンカー着用で挑んだ前走の札幌記念では勝馬から0.5秒差の5着に入着し、馬券圏外に敗れたとは言えいつもの走りが復活しました。
ブリンカー効果で集中が戻り、精神的な面が緩和されてきた可能性は高そうです。効果が見られた前走に続き、今回の毎日王冠もブリンカー着用で挑みます。着用2戦目の今回は、さらに精神的な面の良化が見込めるでしょう。叩き2戦目で上積みも見込め、精神的な面での改善も見込めるなら、ここは好勝負が期待できそうです。
ということで今年の毎日王冠は、ブリンカー2戦目のペルシアンナイトの激走に期待した馬券で勝負したいと思います。