今週は牝馬クラシック最終戦の秋華賞が京都競馬場の日曜メインレースに組まれています。桜花賞馬グランアレグリア、オークス馬ラヴズオンリーユーともに不在という大混戦のレースで、春のクラシック不参戦の新興勢力にもチャンスがありそうなメンバー構成となりました。
そんな新興勢力の中でも注目の1頭がオルフェーブル産駒のエスポワールです。重賞初挑戦がG1というのは厳しい戦いにはなりそうですが、1800m、2000mに拘ったローテーションを組んできており、良馬場、重馬場ともに結果を残しているのは強みです。短期免許のシュタルケ騎手が騎乗する点も、一発がありそうな魅力があります。
また、母系をみると母スカーレット、祖母グレースアドマイヤと近藤英子オーナーが大事にしてきた牝系で、この血統からなら大物が出ても不思議はないでしょう。兄アドミラブルは前走から2年以上経過し復帰の目処が立たないものの青葉賞を勝利し、ダービーでも1番人気を背負った期待馬でした。エスポワール自身は未だ実績面では格落ちと言わざるを得ないかもしれませんが、それを補い血統面の期待値があります。
春のクラシック組ではダノンファンタジー、カレンブーケドール、シゲルピンクダイヤ、ビーチサンバなどがトライアルを一叩きして参戦となりますが、その他クロノジェネシス、コントラチェックはぶっつけでの参戦となります。過去10年のデータでは勝ち馬はすべて前走に重賞を走ってきていますが、春にはサートゥルナーリア、グランアレグリアがトライアルを使わずに本番を制覇するなどローテーションも多様化しているだけに、過去のデータが通用しない時代になっているように思えます。
また、2013年のスマートレイアー、そして昨年のミッキーチャームなどともに2着ですが特別戦からの参戦であり、今年のエスポワールもチャンスがないわけではないようです。2勝馬が抽選対象となっていますが、幸い3勝馬は賞金順で出走が可能となっているため仕上げも抜かりなく行なえます。
データ上ではやはり馬券の軸とはしづらいまでも、紐や相手までならぜひ加えたい一頭でしょう。